たまきと二つのお誘い ページ26
「最近、笑顔が戻ったんとちゃう？」
ファットガムに書類を渡すと、ほのぼのとした笑顔と共に問いかけられた
「…はい」
恥ずかしながらもこくりと頷くと、ファットガムもうんうんと腕を組んだ
「そりゃあ良かったわ、一時期お二人さんぎこちなくてしゃーなくて
あんときは俺が田畑ちゃんもろ────」
しゅるんとタコの足が伸びてきて、目の前でピタリと止まり、ファットガムは「ひょえ…」と苦笑いした
「…ファットガム？タコ好きでしょう」
給湯室から戻り、じりじりとにじり寄ってくるたまきに、ファットガムはギギギと首を動かして見る
「おーおー、恐ろしいタコさんで…」
訳が分からず頭に疑問符を浮かべていると、たまきは此方を見て「Aは俺の恋人ですから」なんて言った
「な、たまき…っ」
恥ずかしいよ、と腕を引っ張るも、たまきは知らんぷり
机に戻れば周りの事務員がニヤニヤしていた
「もう公認カップルやんか！」
ヒューヒューと冷やかされながらちらりと目をやると、たまきは此方に微笑んでいた
あまりに優しい微笑みに、また熱くなった頬を押さえた
「今度パーティーがあるんだけど、行く？」
食事中、突然の聞き慣れないお誘いに、私は「へっ」と間抜け声を出した
「ヒーロー同士が親睦を深めるためのパーティーなんだけど、招待受けて…
その、Aと一緒に行きたいなって」
「え、でも私…」
行きたいけど、私はあくまで一般人
良いものかと返事を待っていると、たまきは頬を掻きながら「恋人とか、友人とか、家族とか同伴大丈夫だから」
「そっか…！わぁ、パーティーなんて初めて！」
女の子なら1度は憧れるパーティー
美味しいご飯に、豪華な会場、素敵なドレスを想像して────今からワクワクが止まらない
そんな私の様子を読み取ったらしいたまきは目を細めて、私をじっと見つめる
「今度…ドレス選びに行こう」
「…！」
嬉しい、嬉しくて堪らない
連続するお誘いに、私はすっかりふわふわ舞い上がる
「うん！」
にっと頷くと、たまきは"酷く愛おしい"というような、そんな表情を浮かべた────
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こおら(プロフ) - 男ですが1日で全部読んじゃいました…笑 今更コメント残しても遅いかもしれないんですけどどうしても残したくて書いちゃいました。 男なのに珍しいかもですけどすごくドキドキしました…笑 (2021年8月29日 9時) (
レス) id: c29f706d65 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 棒つき飴さん» コメントありがとうございます！神だなんて恐れ多すぎます…！環くんへの愛で執筆しました（笑）読んで下さって嬉しいです！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
棒つき飴 - あなたが神か (2020年1月21日 21時) (レス) id: 75dcb5e175 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 天喰君推し少女なぎさん» コメント気づかなくてごめんなさい！コメントありがとうございます！ファットガムには申し訳ないです…。ファットガムって好きな人が誰かと被ってしまったら引く男だと思うんです…。 (2019年8月14日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
天喰君推し少女なぎ - ファットガム…なんか…悲しいな… (2019年6月9日 0時) (レス) id: c855ae6157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月22日 20時
