環と久しぶり ページ11
集合時間：13時
大きな時計塔のオブジェの前でねじれちゃんが此方にぶんぶんと手を振った
「Aちゃん！天喰く…って、どうしたの！？
そんなに顔青くして！不思議！」
「環！Aちゃん！大丈夫か？」
心配して駆け寄るエリちゃんに口元を押さえながら「大丈夫…」となんとか答える
隣の環も半分魂が抜けている
「何があったの？気になる！」
回らない頭を必死に回して、事の発端を思い出した────
最初は迷路やからくり屋敷などのアトラクションをほのぼのと楽しんでいたのだが…
『環！あれ乗りたい！』
すっかり初の遊園地デート(デートではない)に興奮した私は、指さしてしまった────恐怖のジェットコースターを
『えっ』
サッと顔を青くする環にAはハッとして眉を下げる
『もしかして苦手？嫌なら大丈夫だよ！』
『…！いや、乗ったことなくて』
慌てて訂正し、でも興味はあった、と付け足す
『じゃあ、乗ってみよう！手、繋げば怖くないよ』
「…うん」
若干不安の色を浮かべる環を心配しつつ、私は歩き出した
1回目
『うわぁあーっ、環！楽しかったね！』
『す、すごく楽しかった…！』
乗り場に戻ったとき、環は今までにないほど目を輝かせていた
まるでオールマイトを見た子供のようだ
『もう一回、もう1回目乗ろ！』
調子づいてもう一度乗った、その結果────
2回目
『…環、大丈夫？流石に2回は駄目だったね…』
『…三途の川が、見えた気がする…』
『環…！？』
「さ、三途の川…！？と、取り敢えず水飲んで、落ち着くまで休んでさ！
スタンバイ13時半からだし！」
ミリオさんに背中を摩られながら環は「大丈夫…？」と眉を下げた
「だ、大丈夫だよ、少し酔っただけだから…
ごめん、これから仕事なのに、私…」
久しぶりにデートみたいなことが出来て、舞い上がった、なんて
恥ずかしくて拳をぎゅっと握ると、その上に環が手を重ねて
「…俺は楽しかったよ
たくさん笑ったし…Aとどこか出かけるの、久しぶりだったし」
「環…」
青さの消えた顔で優しく微笑むと、環は立ち上がった
「ミリオ、波動さん、もう大丈夫だ」
「本当？天喰くん」
「あぁ、遅刻したら悪いから行こう」
「あっ、Aちゃん！エリちゃんよろしくね！」
じゃあ行ってきます！と3人はショーが行われるテントへと出向いて行った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 455人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こおら(プロフ) - 男ですが1日で全部読んじゃいました…笑 今更コメント残しても遅いかもしれないんですけどどうしても残したくて書いちゃいました。 男なのに珍しいかもですけどすごくドキドキしました…笑 (2021年8月29日 9時) (
レス) id: c29f706d65 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 棒つき飴さん» コメントありがとうございます！神だなんて恐れ多すぎます…！環くんへの愛で執筆しました（笑）読んで下さって嬉しいです！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
棒つき飴 - あなたが神か (2020年1月21日 21時) (レス) id: 75dcb5e175 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 天喰君推し少女なぎさん» コメント気づかなくてごめんなさい！コメントありがとうございます！ファットガムには申し訳ないです…。ファットガムって好きな人が誰かと被ってしまったら引く男だと思うんです…。 (2019年8月14日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
天喰君推し少女なぎ - ファットガム…なんか…悲しいな… (2019年6月9日 0時) (レス) id: c855ae6157 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月22日 20時
