黒太宰の子育て日記♪

子育て日記･拾 ページ11

･歩く練習･※芥川、可哀想表現注意

『ぱぁぱ』

太宰「なぁにぃー?」

『ぱぁーぱっ』

太宰「ふふ、どうしたんだい?」

読んでいた本を綴じ、さらのお喋りに
反応してあげる太宰。

当の本人はただ気を引かせたかっただけである

太宰「そうだ、歩く練習しようか」

『…………あぅ?』

太宰「立ってご覧?」

『たぃ!』

太宰は掛けていたソファーを立ち
さらもソファーから降ろさせ、立つように促す

黒スーツのズボンの裾を掴み立ち上がる

太宰はその手を自分の手と繋ぎ
1歩ずつゆっくりと下がる
それに連れられさらもよちよち歩き始める

太宰「そうそう、上手だね」

『んっ……あっ、』

太宰「こっちのおてて、離すからね」

『あぅ…』

太宰「ふふっ…あんよがじょーず」


太宰は掛け声をかけつつ、繋いでいる手を離していく
遂には両方の手を離すと1歩ずつ歩いて行っている

『ぱーぱーっ』

太宰「こっちだよー
ほら、あんよがじょーず」

『((よちよち…)』

太宰「ふふ、ここまで頑張れ」

『んっ!』

太宰は少し離れて、そう言った

すると………

芥川「失礼します、太宰さん」

太宰「あんよが……………………君か、」( ・-・ )

『……………ぅ?』

芥川が来てしまい、さらは歩みを止めて
ペタンとお座りをする

芥川「………………。」

太宰「はぁ…………ホント、空気読めないね…君」

芥川「申し訳ありません…」

太宰「見ての通り、私は休暇中だ…。
早くそのへっぽこな異能を使えるようにし給え…訓練は怠るな…いいね?」

芥川「はい…」

『ぱぁぱ…』

さらはハイハイで太宰の足元に行き、腕を伸ばして抱っこをせがむと、太宰は抱き上げながら

太宰「全く…君よりさらの方が良い子だ、ちゃんと言われたことができるし、覚えも早い…………
それに比べて、芥川くん…君は任務もろくに出来ない…異能もへっぽこで弱い……」

芥川「………………っ、」

太宰「小さい子に負けてて、悔しくないのかい?」

芥川「僕は………。」

太宰「だからといって……もしさらを傷つけ怪我させたら………"二回殴って五回撃つ"…いいな?」

芥川「……………っ、はい…」

太宰「下がり給え、」

芥川「失礼しました……」


低い声でそう言った太宰に対し、
芥川は強い恐怖を覚えた

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