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10話 ページ12

「私達が寝てる間にホントにやったんだ……」


亜理彩がどこか感心したような声を出す。

まさか本当にやるとは全員思わなかったらしい。


「でもこの量じゃあもって二日だな……。どうする?まだやるか?」


龍暉が朔夜に聞く。

確かに色々考慮していくとこの人数でこの量はマズいかもしれない。

朔夜はそう考えたが、あまりやり過ぎるとバレてしまう可能性も高くなるので、このままで行こうと決めた。


「バレてみろ。計画が水の泡だぞ?」

「……そうだね。でも、それらが全部無くなったらどうするんだよ?」


極力バレないように活動したが、もし脱走出来たとしてその先だ。やはり心配なのだろう。

雄太が聞いてきた。


「そうだな……正直、アテは無くはないんだよ……」


行くアテは無くはない。だからといってそこが信頼出来るのかは正直不安が残る。

朔夜の言う“行くアテ”がどこなのか気付いた龍暉も不安そうな顔をする。


「……ただ、彼奴らもここから逃げ出した奴らだし、ひ弱な奴がほとんどだから身を隠せるのはそう長くはない。それに脅されたら終わりだな。彼奴ら絶対抗えない。」


自分で言ったのもなんだが、どうも身を隠せる場所としてカウントするのは
やめた方がいい気がしてきた朔夜は龍暉に相談する。


「……頼りがあるなら、とことん頼るしかないだろ。」

「そう、だよな」


頭を抱えて悩んだが、やはり他にいい案は見付からず、一度そこへ行くことにした。





「……じゃあ、明日の深夜1時〜3時の間にここから出るぞ。」


警備員を欺く方法として、他のグループの奴に頼んで深夜でも遊んで警備員や施設の人間を誘き寄せる。

子供っぽい方法だが、正直やり方はどうでもいい。欺ければそれでいいのだ。

そして、少なくなった瞬間を狙って三階へ移動、裏口から脱出。


「脱出までのルートは各自覚えてくれ。多分教える余裕は無い。」


脱出方法、そこまでのルート、時間。全部頭に叩き込まなければ脱出が不可能になる。


「分かった。侑璃にも伝えるね。」


亜理彩が今ここにいない侑璃に伝えてくれるらしい。


「ああ。頼む」


これで、やっと脱出への兆しが見えてきた。


「……上手くいきすぎて怖いな」


龍暉がそう呟いた。

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スレイル(プロフ) - 愛花さん» コメントありがとうございます! 頑張ります! (2018年3月21日 10時) (レス) id: 6a6729e69a (このIDを非表示/違反報告)
愛花 - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年3月20日 4時) (レス) id: 290386675f (このIDを非表示/違反報告)
スレイル(プロフ) - 白ふくろうさん» コメントありがとうございます!少しずつにはなりますが頑張ります! (2017年7月31日 13時) (レス) id: 6a6729e69a (このIDを非表示/違反報告)
白ふくろう - 続きが気になります!更新、頑張ってください (2017年7月29日 13時) (レス) id: 3b64ecbc9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スレイル | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年7月7日 15時

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