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新学期、クラス替えから３ヶ月が経って
ようやく新しい雰囲気にも慣れてきた。
カラシ色のブレザー、芸能人の卵たち。
モデルとして少しずつお仕事の増えてきた私も、そんなキラキラした集団の中に混ざれているかな？
ふと目を向けた窓の外には新緑が芽生え、
初夏を思わせる風が吹いてくる。
「教科書25ページ開け〜」
勉強はそこまで得意じゃない。
授業は眠気と空腹との戦い、ってみんな同じことを思ってるはず。
先生に隠れて漫画を読んだり、
携帯ゲームを持ち込んで遊んだり、
女の子は教科書の裏に鏡を仕込んでメイクの練習をしたり。
はたまた、
……私の右隣に座る彼のように、
ずっと眠っている人もいる。
「イテヨン！起きなさい！」
TY「…！」
机の間を縫ってやって来た先生が、教科書で彼の頭をバサリと叩いた。
ビクッと肩を震わせ目覚めた彼。
眠たそうに瞬きして、その大きな…なんだか冷たい雰囲気の瞳を先生に向ける。
「…なんだ、その反抗的な目は」
TY「えっ……や、そんな……じゃ…」
「なんだって？言いたいことがあるならはっきり言え」
TY「…」
「お前、教科書も持ってきてないじゃないか。おい、シン！見せてやれ」
「えっ、私ですか？」
パッと教室中の視線が私に集まる。
…うつ向いていた彼も、私を見る。
「うわ〜、怖…」
「テヨンくんっていつも睨んでるような目じゃない…？」
「あいつ、全然しゃべんねぇよな… 何考えてんのか分かんない」
「Aちゃんかわいそ〜…」
「俺絶対あいつと絡みたくない…」
どこからか、そんな話し声が聞こえてくる。
…イくんの、悲しそうな横顔が
なんだか心に引っかかった。
私は先生に向かって、出来る限り明るく微笑んだ。
「はい、分かりました！」
教室の雰囲気とはそぐわない私の能天気な声が響く。
イくんは、私を見て少し驚いたような顔をしていた。
先生は軽く頷くと、すぐに教科書を読み始め授業が再開。
気まずそうに私から目を背けた彼に、
私は小声で話しかけた。
「机、くっつけていいよ」
TY「……」
何も言わず、彼は小さな会釈をして
イくんが机を動かす大きな音が教室に再び響く。
仲良くしている子たちの視線が、私に突き刺さっているような気がするけど
……みんなが噂するほど、
私は彼が怖い人だとは思ってない。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミル - 学生時代の話の続きがとても気になります！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年4月25日 10時) (
レス) id: c8b41b322c (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - はじめまして！このお話本当に大好きです！！これを読んでいたら2日連続でテヨンくんが夢に出て来てくれました…更新楽しみに待っています！！(^^) (2021年2月22日 0時) (レス) id: 600e5004d6 (このIDを非表示/違反報告)
Jun(プロフ) - はじめまして！全てのお話が最高すぎて感想をお伝えしないわけにはいきませんでした…ほんとに大好きです。これからも楽しみにしております！ (2021年2月18日 21時) (レス) id: b71dc645fd (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - ぴっぴ。さん» はじめまして〜〜コメントありがとうございます!!本当に期待です（ ; ; ）ハッピーバレンタインです〜（ ; ; ）（ ; ; ） (2021年2月10日 12時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ。(プロフ) - おはようございます！はじめまして！CDTVの見ました！！！期待しちゃいますよね（ ; ; ）ハッピーバレンタイン！！！！！！！ (2021年2月10日 10時) (レス) id: 1b43d45694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りの | 作成日時：2021年2月6日 21時
