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わざわざ隣町の喫茶店に行くのには理由があった。
私は、昔からよく笑う子だったと思う。
いつも元気だね、とか、明るいね、と言われてきたし。
……嫌味のように、''悩みがなさそうで羨ましい''と言われることもあった。
でも私にも辛いことや気分が乗らない日もあるわけで。
元々感情が表に出やすいタイプだから、「どうしたの?」と話を聞いてくれる人も多かった。
甘えてたんだろうなぁ、と今なら思う。
信じて、甘えて、少し弱音を吐く度に毎回言われた。
''Aらしくない''
''そんなことで?''
ああみんな、私には明るい能天気なキャラでいて欲しいんだ。
いつしかそう思うようになって。
そうすると、なかなか素の自分を出せないようになってしまった。
それは今も同じ。
1人でいる時の静かな自分を、''もう1人の自分''を、友達には知られたくない。
もう、間違えたくない
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作者名:はる | 作成日時:2023年6月3日 15時