巡り会うふたり≪TH≫ (ページ8)

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Aの唇がその男の名前を告げる

『ありがとうございます、パンリュさん』

「礼はいい。気をつけろよ」

『はい。』

　彼の名は、、、、パンリュ。
角干(カッカン)の息子で密かに王の座を狙っている
なんて噂もあるけれど、それ以上に目立つのはあの顔立ち。

本当に、顔だけはいいと思う
僕と気が合うタイプではなさそうだけど

そんなことより早くAの所へ行かなくちゃ

『A、ごめんね』

『大丈夫。ほら泣きそうな顔しないの』

『本当に何もない？怪我してない？』

『大丈夫だから』

Aはまた僕のほっぺたを
むにゅむにゅしてから
眉毛を八の字にまげて

だから泣きそうな顔しないでってば、
そう言って笑った。

どうやらAは僕をなだめる時に
ほっぺたを触る癖があるみたい。

今度はもうAを見失わないように
さっきよりしっかり手を繋いで
途中の屋台でご飯も買って
いつもの高台へ向かった

2人でベンチに並んでご飯を食べる

何回きても、何回みても
ここからの景色は本当に綺麗だ

『ねぇハンソン、思い出すね』

『そうだね』

『いつ来てもこの町は本当に綺麗』

『うん』

Aは楽しそうに笑っていて
僕はその横顔をただ見つめていた

『A、大好きだよ』

『わたしもすき、だよ』

少しためらいがちに発された言葉のあと
こっちを見るAの視線と僕の視線がぶつかって
軽く唇を合わせるだけの接吻(キス)をして
2人でまた顔を見合わせて微笑みあった

僕達の運命が変わりだすのは

もう少し先のはなし。

ーーーーーーーーーーーー화랑、우와,멋있네(花郎、うわぁかっこいい)