クロッカスの君へ 2 YG (ページ20)

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かんちがいはもうしたくないのにページ20

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ユンギside

俺にしては、頑張ったと思う
すげぇ緊張して言った言葉だったのに

「え？冗談だよね？」

なにを勘違いしていたんだろう

『は…？』

「やり直すって…冗談だよね？」

なんで、そんな顔すんだよ

さっきまで笑ってたじゃん

「もしかして、勘違いした？今日こうやって誘ったから…だったらごめんね？」

『……っ』

「最後があんな別れ方だったのにちょっと納得いかなくて。だから誘っただけだよ？」

馬鹿みたいだ

俺、ほんと馬鹿だな

すげぇ胸がいてぇ

「ユンギも知ってる通り、私は部長が好きなの。

だから…

やり直すなんてできないよ。」

あぁ、あの男か

この間抱きついてた奴

あいつのこと、好きだったんだ。

知ってる通りって…

俺、お前が俺のことまだ好きなんじゃないかって勘違いしてたから

お前があいつのこと好きだったなんて知らねぇよ

「これはただの思い出作りだよ？」

思い出作り、か

ふと音がやんだ気がして、横を見ると

Aの方が間近にあって…

「…………っ

『はっ』

ばいばい、ユンギ。」

あいつは小さなキスを落とした

ふざけんな、なんで

なんで心もないのにキスできんだよ

『………ざけんな！！！』

もう遠くを歩いてる彼女を追う気にもなれなかった

そのくらい、ズタズタに傷つけられて

胸が痛くて悲しくて悲しくて仕方がなかった

真っ暗な中、ただ1人で星が見える夜空を眺める

『また、こうなるんだな』

お前なんか嫌いだ

A、もうお前なんかどうでもいい

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Aside

タクシーで1人、運転手がいるのにもかかわらず

人目を気にせず大声で泣いた

嗚咽が漏れて気持ち悪い声が出る

『う、ごめん。ごめんなさい…ごめんねユンギ、また傷つけてごめん』

傷つけたくなかったのに

結局傷つける方法しか知らなかった

ごめんね、ユンギ。大好きだよ。

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