親戚 ページ23
その後ろ姿を席に座って何度か横目で見てるウチに、努力家なんだなと思ったが、今このひょろい筋肉のない体を見ると努力家なのか良く分からなくなる。
「もう少し筋肉あった方がイイんじゃねぇのか」
「わ、分かってます！！ちゃんと筋トレしてるけど…けどっ…」
してるのか…そんな腕で、自分の腕を見て筋肉が付いていないのを見て少し拗ねる。
「ちゃんと食ってんのか？」
「た、食べてるよ！」
筋肉が無いのを気にしてるのか、体の事を言われると水操は普通に怒る。
「おーぃ！A！！」
「ぁっ…お茶子！！」
聞き覚えのある声だなと思ったら教室でずっと水操と一緒にいた奴が走って向かってくる。
「Aっ…えっ！？なっ…えっ！？どないしたん！？」
俺に気づいて分かりやすく驚いて目を丸くし水操を見ると「首赤ない？」と首の事に気づく。
「さっきちょっと…でも轟君が手当してくれたから平気」
「ちょっとってなに！？っでな、なんで？！ウチがスーパー行ってる間に何が！？って言うかA墓花は？！」
「あっ…それが…あぁなっちゃって…」
「な、なんで花があーなんの！？」
道で散らばった花を見て当然のリアクションを取る。
それよりやっぱりあの花は墓花で、お参りに行く途中だったのか。
「いろいろあって…」
「そのいろいろを聞いてんねんけど…とりあえずいったん家帰ろ」
「お前ら…一緒に住んでんのか？」
「私とお茶子は親戚で、実家から遠いから二人で暮してるの」
「親戚…」
二人で住んでるって事は近い親戚なのかと思ったが、全く顔の似てない二人に親戚とは近いようで遠いんだなと一人で考えてしまう。
水操が何か思い出したかのように「あっ」と声を出し鞄に手を入れる。
「これ、お礼にはなれないけど」
「飴？」
「うん、甘いの苦手だった？」
「別に…」
「よかった」
水操は鞄から白い包装紙に赤いイチゴの柄の飴を俺に三つ差し出して手の上に置く。
別に甘いものは嫌いではないが、買って食べようとは思わないがなぜか嬉しかった。
「今度ちゃんとお礼するね」
「別に大したことしてねぇし…でも、もらっとく」
「うん」
「…じゃあな、気を付けろよ」
「うん、ありがとう。また明日学校で」
「あぁ…」
薄っすらと笑って控えめに手を振る水操とその隣で不思議そうな顔をして一様手を振るのを見てやっと名前を思い出した麗日に背を向けて、貰ったイチゴの飴を何度か見つめて家に帰った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オプファー(プロフ) - 峰田が峯田になってるところが多いですよ、 (2018年10月27日 16時) (
レス) id: e23b6d792c (このIDを非表示/違反報告)
花丸(プロフ) - 飯田くんとの絡みがある！飯田くん推しなんでうれしいです。タイトルの絵めっちゃ上手いですね！可愛いです。更新頑張ってください！応援してます (2018年10月25日 6時) (レス) id: 9f8ca62b60 (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - ロアさん» ロアさんコメントありがとうございます！色ぬりはてんでダメなんですが、これからも描かせていただきますありがとうございます！峰田くん！大変失礼しました！まだまだ沢山ミスがあるかと思いますが、よろしくお願いします (2018年10月22日 20時) (レス) id: 41bd9cc7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ロア - あとすみません！グレープ君の名前は峯田ではなく峰田だと思います！ (2018年10月22日 19時) (レス) id: 1b3cb3793c (このIDを非表示/違反報告)
ロア - タイトル？の絵、物凄く上手ですね！お茶子ちゃん大好きなので嬉しかったです！更新無理しない程度に頑張って下さい！ (2018年10月22日 19時) (レス) id: 1b3cb3793c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クリーム | 作成日時：2018年4月1日 22時
