SCANDAL 2

楽天家 ページ8

テク「それも考えなきゃなんない」


どーゆうエンディングが正解なんだろう？


A「出来れば･･･笑ってバイバイさせて欲しいかな」


テク「ああ。そうだな」


とは言っても。笑ってバイバイって･･･


どーゆう結末でそうなれるんだろうか。


A「また明日も会えるような、そんな感じで終らせて欲しいな」


テク「難しい事言うな〜(笑)」


A「だって、そうじゃないと、悲しいの、嫌じゃない？」


テク「まあ、そうだけど」


だけど。A、分かってんのかな？


いずれにしても、近い将来


俺達は、バイバイしなきゃなんなくて。


永遠の別れじゃねぇけど。


だけど、しばらく会えなくなる。


A「なに？黙っちゃって(笑)軍隊の事でも考えてた？」


テク「まぁな」


A「それこそ考えなくてもいいんじゃないの？」


は？考えなくてもいい？


テク「お前ってさ、どんな感覚してんだよ」


A「え、だってそうじゃない？軍隊って終わりがあるじゃない。待ってれば時間は流れるわよ。あっと言う間に」


コイツは･･･楽天家なのか！？


そもそも軍隊の意味、分かってんのかっ！？


A「あのね、テク。帰らない人を待ち続けるんじゃないから、帰って来る人を待ってるのは、そんな、苦じゃないんだよ？」


ああ･･･そうか･･･そうだよな･･･


テク「うん」


A「大丈夫だから。私。自分の時間の過ごし方、知ってるから」


ああ･･･なんでこの話を今、電話なんかで


済まそうとしたんだろうか･･･


後悔が襲う。


今すぐ抱き締めたい。


Aを抱き締めたい。


A｢ふふっ｣


って、Aが笑った。


テク｢なんだよ｣


A｢んーん。愛おしいなって思っただけ｣


おい。そんなセリフ、さらっと言うな！


テク｢なんか、たまにヌナ感出すよな｣


A｢ヌナって言わないでよ！｣


そうして俺達は結局、


何だかんだといつも通り電話して


｢おやすみ｣


って言い合って電話を切った。


アイツはやっぱりヌナで。


俺を立てたり、察したり。


あー･･･俺、頭上がんないなー･･･なんて。


ごちゃごちゃ考える内に


俺は、深い眠りを貪った。


そして･･･


この企画を終わらせるためのミーティング


撮影隊と俺は


事務所に集合した。


テク｢最後は、コッチで撮影したいと思うんだけど･･･｣


｢あ、そうなんですね｣


テク｢でさ･･･湿っぽい終わり方はやめようって｣

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