MY HOUSE

10分後 ページ7

彼女がそれとなく、腕時計に目をやる


ミンジュン｢戻んなくちゃ？｣


A｢ええ。すみません｣


ミンジュン｢いや。引き止めたの僕だし。戻ろっか｣


なんだ、さっき噴水で見た時と


ちょっと印象が違うな･････


物腰もキツイ感じじゃなさそーだし


会場戻って


俺は定位置


彼女のピアノを聴く体勢


ジュノ｢ヒョン〜！見たよ、さっき。もう、堕としたの？｣


神出鬼没のジュノめ


ミンジュン｢堕とすってなんだよ。俺、すげー悪い男みたいだろ｣


ジュノ｢そうじゃないの？(笑)｣


ミンジュン｢コラボ、出来ないかなって声掛けただけだ｣


ジュノ｢ふぅん｣


そんなに興味もないくせに


ジュノはいつもアンテナ張ってる


ジュノ｢あの子のピアノ。独特っていうか。壮大だよね。気持ちイイよ｣


なんだ、お前も感じちゃったワケ？


それ、彼女には言うなよ


感動するから


ミンジュン｢黙って聴いてろ｣


ジュノ｢分かったよ｣


俺達は、それから2曲


彼女のピアノを黙って聴いていた


ピアノ演奏が終わると


会場に紹介された彼女


拍手と共に


捌けてった


付き人が彼女を促して


ドアを開けて行こうとした時


彼女が振り返った


ジュノ｢あれ？あの子今、こっち見たよ｣


分かってるって


ミンジュン｢なあ。お前、ここにいろよ｣


ジュノ｢はあ？なにそれ｣


ミンジュン｢俺、すぐ戻るから｣


俺は彼女から視線を逸らさずに


ジュノに伝える


見えない糸に引っ張られる


ドアの向こうに消えてった彼女を


俺は


追いかけていた


ねえ。君は俺に気があるよね？


ミンジュン｢ちょっと待って！｣


彼女の背中に追い付いて


俺は思わず、声を出した


マネージャー｢あ、Jun.Kくん｣


振り返った彼女のマネージャーと彼女


ミンジュン｢ちょっとすみません･･･｣


俺はマネージャーだかにちょっと会釈して


彼女に近付いた


ミンジュン｢10分後、待ってる。さっきの噴水で｣


そっと、彼女に耳打ち


彼女の返事は待たずに


マネージャーを見る


ミンジュン｢すみません。あの、うちの事務所から話、ありましたか？｣


マネージャー｢ええ、伺いました。前向きに検討させて頂きますね｣


ミンジュン｢有り難うございます。宜しくお願いします｣


俺は一礼して


なんでも無かったかの様に


その場を立ち去った


来るかな、あの子


ジニョン｢おいー！お前、どこいたんだよー！そろそろ帰るぞ｣


煩いのに見つかった

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