MY HOUSE

意図するもの ページ40

僕らとAヌナの距離もそう


前はもっと、気軽に会えたよね？


ジュノやウヨンなんて物凄く懐いてて


まるで本当のお姉ちゃんみたいだって


いつも言ってたのにね


あの頃は宿舎にもよく、遊びに来てたのにな


僕はこの頃では


自宅よりもホテル生活のが多いし･･･


明日も朝が早いから


空港近くのホテルを取ってある


ヌナの視線の意図するもの･････


なんだろう？


疲れた？


視線で会話しようとしてみたけれど


分からなくて･･･


ごめん、Aヌナ


分かんないや･･･


逸らされた視線


Aヌナの意識は、会話に戻ってった


僕は僕で


あちこちで写真を求められて


笑顔で応じる


会長の祝辞があって


歓談モードになって


僕はシャンパン片手に


ピアノに聴き入ってた


視線の先にはミンジュンがいた


ミンジュンも僕と同様に


真剣な面持ちで、ピアノを聴いてた


ふふ。ミンジュン、オンモードだね


そこに音楽があれば


ミンジュンはどんなジャンルでも反応して


イイものを吸収してく


耳に新しい楽曲だな･･･


彼女のオリジナルかな？


後でミンジュンに聞いてみよう


Aヌナを視線だけで探してみる


ああ、いた。


Aヌナ。


いつからそんなヒール履くようになったの？


昔は、走れないからって嫌ってたのにね


ファッション雑誌の編集者らしからぬ


ラフな感じが多かったヌナ


ここ最近は、都会で颯爽と歩く感じのが


多いよね？


今日はパーティーだから、尚更だけど


ヌナの姿を捉えながら


僕は、シャンパンをチビチビ飲んでた


あ、Aヌナ、退席するのかな


僕は慌ててグラスを置いて


Aヌナを追いかけた


僕が追い掛けた背中が


パウダールームへと消えていく


僕はAヌナが出て来るまで


待つ事にした


壁にもたれ掛かって


行き交うひとの流れを


ぼんやり眺めてた


A｢ニックン。どうしたの？こんなところで｣


気が付いたら、Aヌナが


僕を覗き込んでた


A｢相変わらずパーフェクトなスタイルよね｣


そう言ってAヌナは笑ったけど


目の奥が笑ってない


ニックン｢ねぇ。疲れてる？｣


僕は思わずAヌナの腕を掴んだ


A｢もう。あなたはそーやって、いつも察しがいいから困るわ｣


観念したって顔で


ヌナは僕の隣に並んで


壁にもたれた


ニックン｢ここじゃ目立つよ？｣

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