MY HOUSE

大切なもの ページ39

Aヌナ。残念だけど、テクは今でも、だよ


ニックン｢テクは健在だけどね(笑)｣


A｢ふふ。こら。そんな風に言わないの(笑)｣


今にも消え入りそうなヌナの笑顔


ニックン｢Aヌナ、辛い？｣


A｢ん？なに？｣


辛いとか、疲れたとか


弱音吐かないの知ってるけど･････


ニックン｢疲れてるのかなって｣


A｢やだー！そんな顔してる？きっと、緊張してるからよ｣


誤魔化しても無駄だよ


僕はずっと、Aヌナを見てきたから


Aヌナの表情くらい読めるよ


ニックン｢ならいいけど。無理しないで？｣


A｢クンはいつも優しいね。ありがと｣


ニックン｢ううん。あ、ごめんね。引き止めて。主役は戻らないと｣


A｢うん。戻るね。他の皆にも、ありがとうって伝えて？｣


ニックン｢うん。伝えておくよ｣


Aヌナが、会場の重いドアを開ける背中を


僕は切ない気持ちで見送った


駆けずり回ってた頃


スニーカー破けても気が付かずに


必死だったあの頃は


恐ろしく疲れていても


顔には１ミリも出さなかったのにね


ううん。違うか


あの頃は、疲れていても


夢があったから、どんな状況に置かれても


Aヌナはキラキラしてたんだ


夢を掴んだら掴んで


手の平から零れ落ちるもの


いっぱいあるよね？


僕はヌナとは立場も、仕事も違うけど


取り零してしまうものが


大切だったりする度に


胸を痛める気持ち


分かるよ。


今日はどれくらいAヌナの姿を


目に収めることが出来るかな


僕も会場へと戻る


テクが僕らが日本でお世話になってる会社の


会長と話してるのが見えた


ミンジュンはピアノに耳を傾けてる


ジュノはなぜか、スタッフと話し込んでる


ウヨンは？


ウヨン、どこだろう？


さっき、外のソファで


カメラマンと話してたけど


チャンソン、どーしてそんなにお皿に？


食べ過ぎでしょ？(笑)


Aヌナはジニョンヒョンと話してた


ああ。ヌナ･･･ジニョンヒョンの前では


頑張らなくていいよ？


視線を送ってたら


ふと、視線がぶつかった


Aヌナが何か言いたそう？


気のせい？


昔のヌナは今と違って


もっと、ガサツというか


ワーワーしてるイメージだった


元気いっぱいって感じだった


だけど、いつの間にか


大人の女性になってった


きっと、僕らもそうなんだろうけど


愛想笑いが出来るようなって


妥協も出来るようになった

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