MY HOUSE

二人で抜け出そう ページ36

A｢オクテギョン、つまんなーい｣


はいはい。どうせ俺はつまんない男だ。


テク｢お前な。立場ってもんを考えろよな。あ、そうだ。お前、まだここいるか？｣


A｢いるけど？｣


テク｢10分待ってろ。すぐ戻るから｣


A｢え？なに？｣


テク｢いいから、待ってろ｣


俺はそれだけ言って、中庭突っ切って


外に出た


テク｢確か、服屋があったはず｣


あ、あった。


こんな時間じゃ開いてない？


ダッシュで向かったら


丁度、店の人が出てきて


鍵をかけるところだった


テク｢すみません！｣


無理言って、中に入れてもらって


俺は適当にTシャツとスニーカー


それとジーンズを引っ掴んだ


テク｢これください！｣


そして、来た道をダッシュで戻る


はぁはぁ･････


俺は何してんだ？


噴水のトコに戻ったら


チビの姿がない


テク｢まじか･････｣


はぁーーーーーー･････


力が抜ける


Tシャツやらが入った紙袋を


地面に置いて


俺はしゃがみ込んだ


帰ったのか？


A｢オクテギョン？どーしたの？｣


しゃがみ込んでた俺の目線の先に


小さな足が二つ見えた


見上げたら、チビで


テク｢おまっ、待ってろって言っただろ！｣


A｢だって、トイレ行きたかったんだもん｣


まあいい。戻ってきたから、許してやるか


テク｢それより、お前、電話出せよ｣


俺はチビに手を寄越す


テク｢早く出せよ。スマホ｣


A｢ああ、スマホ｣


ポケットからスマホを取り出したA


テク｢会長に掛けてみろ｣


A｢は？なんでよ？｣


テク｢いいから、掛けてみろって｣


なんなの、意味わかんない！


とか、ぶつぶつ言いながら


Aはスマホをタップした


A｢あ、伯父さん？ちょっと待ってね｣


ねぇ、掛けてどーすんのよ？


って小声で言うチビの手からスマホを奪う


テク｢会長。テギョンです。僕今、Aさんと一緒にいますから。ははは。僕がちゃんとボディガード役しますから。安心して下さい。あの、少しだけ、Aさんお借りしてもいいですか？･････ええ。はい。ありがとうございます｣


そうして俺は電話を切った


A｢なんなの？｣


テク｢はい。スマホ。ちゃんとしまっとけよ｣


チビの小さな手にスマホを戻す


テク｢さて。行くか｣


A｢は？どこへよ？｣


俺は立ち上がって、ケツをパンパンはたいた


テク｢お前も、だ｣


Aの前に手を差し出してやる

行こう→←自由人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す