MY HOUSE

僕のイメージ ページ21

A｢ええ。去年に。生命力溢れるものが撮りたくて･･･ああ、でも、これは趣味です。こっちが、普段の仕事？ってやつですかね(笑)｣


そう言って彼女は


パネルをタップして


新しいフォルダーを開けた


様々な顔の赤ちゃんやお母さん達


おじいちゃんとか、おばあちゃんとか


誰かのしわくちゃの手だったり


空に広がる洗濯物だったり


猫の足の裏だったり


これ、どういうの？


A｢訳わかんないですよね(笑)普段は、イメージ写真っていうか、企業の戦略イメージに合う写真とか、結婚式の披露宴？なんかで流すスライド画像の写真だったり、遺族を偲んで思い出をとっときたいって御家族の希望で、写真集作ったりとか。そういうのが仕事なんです｣


色々な写真があるけれど


全てにおいて、言える事は


あったかいって事


ほっこりする。彼女の写真


ウヨン｢いいね。こういうの。しわくちゃの手とか、モノクロで、でっかくしたら、カッコイイね｣


A｢あ、分かります？実は私、そのしわくちゃの手、別のアングルの、大きく伸ばして、自室に飾ってるんです。職人さんの手なんです｣


うんうん。なんか、分かるよ。それ


写真をどんどんスクロールしてく彼女


その中に綺麗な鳥の写真があった


ウヨン｢あ、待って！その鳥！綺麗！｣


鮮やかなブルーの鳥


A｢ああ。この鳥･･･｣


彼女はディスプレイから目を逸らした


ウヨン｢綺麗、だよね？｣


何かおかしい彼女


A｢ええ。綺麗です･･･あ、他にもちょっと面白いのがあるんです｣


そうして彼女は


また新しいフォルダーを開けた


まるで、この鳥の写真を


見たくないみたいだった


ウヨン｢ねぇ、キリンの親子の写真、大きく出来る？｣


さっき見た、夕焼けをバックにした


キリンの親子が凄く良くて


A｢ええ。出来ますよ。どの位大きくしたいですか？｣


うーん･････どの位って言われても･･･


難しいな


ウヨン｢うーん･･･僕んちの玄関からリビングに続く廊下に飾りたいなぁ｣


A｢廊下･･･ですか･･･大き過ぎると、威圧感ありません？廊下が狭く感じますよ｣


それもそうだな〜


ウヨン｢僕んちね、リアルな動物のヌイグルミがいっぱいあるんだよ｣


A｢え！そうなんですか！？なんか少し、ウヨンさんのイメージと違います(笑)｣


僕のイメージ？


ウヨン｢どんなイメージ？｣


そう聞けば、彼女は天井を見上げて


考える顔をした

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