MY HOUSE

素直に ページ16

赤くなってる踵は


悲鳴をあげてるみたいだった


A｢ジュノ、こんなトコ誰かに見られたらマズイよ ｣


ジュノ｢何言ってんだよ。抱き合ってるワケじゃあるまいし｣


赤くなってるトコに、パッドを貼ってやる


ジュノ｢よし。右足完了。ほら、左も出せよ｣


A｢え、いいよ。自分でやる｣


ジュノ｢いいから出せって｣


俺がこんなに優しさ出すの


滅多に無いんだから


素直に出せっての


右の足下ろして、今度は左の足首も


掴んでやった


A｢ねぇ。どうしてそんななの？｣


あー･･･左のが酷いなー･･･


ジュノ｢そんななのって、何が。っていうか、お前、これ、歩けるのか？左、皮むけてる｣


A｢ああ。うん。気合で何とかする｣


気合いって･･･


ジュノ｢何でこんなの履いてんだよ。ヒール、高過ぎだろ｣


A｢背の高いジュノにはチビの気持ち、分かんないわよ(笑)｣


いや。分かんなくもないけど


そりゃ、一般的に見たら


俺は小さくはないけど


テクヒョンやチャンソンを前にすると


正直、狼狽える


ジュノ｢帰り、どーやって帰んの？｣


A｢ん、徒歩｣


ジュノ｢え。あの坂登るの？｣


一度だけ、Aのおばさんに頼まれて、


荷物、運んだ事があった


お前んち、坂の上だったよな？


A｢登んなきゃ帰れないし！｣


ジュノ｢ここ、何時に終わるんだ？｣


A｢さあ、どうだろ。適当かな。今日はピンチヒッターだもん｣


ほんとは、公休だったんだよね


とか、ぼそっと言うA


A｢ありがと。これ、良さそう｣


ハイヒールを片足ずつ履きながら


Aは、立ち上がった


ジュノ｢平気か？｣


A｢うん。何とかパーティー終わるまでは耐えてみるよ｣


さんきゅっ！って


痛いくせに


そんな顔、1ミリも見せないで


Aは会場に入ってった


相変わらず強がりだな


そういや、昔、高熱出してるってのに


アイツ、無理矢理


運動会だかマラソンだか出たことあったよな


結局ぶっ倒れて


俺がおんぶしてやったんだよ！


アイツ、オレがおんぶして


保健室に駆け込んだの覚えてるかな？


俺も会場に戻って･････


アイツの姿を探す


パーティーも、もうすぐお開きらしく


スタッフも慌ただしくしてる


アイツも何かしらバタバタしてるけど


ああ、やっぱり痛いか･･･


左足、庇って歩いてんな


ったく、しょうがねぇなー･････


あの強がりめ

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