MY HOUSE

ヒステリック ページ2

しかも、なに


日本語だし･･･


声のする方に視線を向けたら


真っ赤なミニドレスの女の子


ん？さっき見掛けた様な･･･


ああ、会場でグランドピアノ弾いてた子だ


『とにかく、頭冷やしてから戻ってきなさい』


『冷やすも何も、私、間違った事言ってません！』


『はいはい。分かった分かった。とにかく、今日は大人しくしてくれ。クールダウンしたら、戻ってこい。いいな？』


『なんか、納得行かないけど。仕事だから、
我慢するわよ。外の空気吸ったら戻るから』


『ん。いい子だ』


そう言って、スーツの男の方は


また、建物の方へ消えてった


ミニドレスの女の子は


彼の背中を見送りながら


『はぁーーー･･･』


って、大きな溜息をついた


ふふ。会話はかいつまんでしか分からないけど


とにかく、彼女は


怒ってるんだ(笑)


溜息をついたと思ったら


今度は彼女


ハミングを始めた


女の子って


不思議


時々、思う


さっき怒ってたと思えば


笑ってるし


会話してても、全然違う話題を振ってきたり


電話しながら、ペディキュア塗ったり


二面性があったり、


同時進行で何か出来ちゃったり、


ほんと、不思議


ハミングを始めた彼女にしたって


さっきまであんなに怒っていたのに


確かな旋律でハミング(笑)


それ、さっき弾いてた曲だよね？


ミニドレスの背中に


俺は心の中で問い掛けた


そしたら、、、


クルリッて振り返った彼女


『あ･････』


ハミングが止まって


物凄く気まずそうな顔になった


ミンジュン｢どうぞ、続けてください｣


そろそろ戻んなきゃだし


この場所は君に譲るよ


そんな気持ちで俺は立ち上がった


A｢あの、、、私、ヒステリックじゃないです！｣


俺の目の前まで歩きながら


近寄ってきた彼女の


口から出て来たのはハングルで


少し面食らった


ミンジュン｢ええ。分かってます。何かに怒ってましたね？｣


A｢そ。そうです。ごめんなさい。休憩してらしたんですよね？邪魔しちゃいましたね｣


ミンジュン｢大丈夫。俺、もう、戻らなきゃ｣


噴水のコンクリートをどうぞって指して


俺は、彼女に腰掛けるように促した


ミンジュン｢じゃあ、お先に。ごゆっくり｣


俺は彼女を残して


パーティー会場に向かう


彼女、ピアニストって言ってたな


日本のピアニストなのかな？


だけど、見覚えがあるような･････


どこだっけか･･･


ああ。日本のテレビだ。

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