GUILTY LOVE～それぞれの恋～ (ページ12)

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Jun.K ver.[キョーミない] ページ12

A『アイツが来ると、呑まなきゃやってらんないって気分になっちゃうんだよね』

２本目のビールを呑みながら

彼女は手摺にもたれた

寒い･･･屋上は正直寒いし

人の恋愛話、聞いてやれるほど、俺は暇じゃない･･･

A『Jun.K達も大変じゃない？女の子にキャーキャー言われるお仕事で、彼女とか、妬かない？』

Jun.K『それは無いかな･･･』

A『へー。彼女、理解あるんだね』

Jun.K『いや。理解あるって以前の話。俺がこの仕事っての知った上で付き合ってるし』

A『あー･･･そうなのか～･･･って、彼女いるって言っちゃって平気なの？(笑)』

Aちゃんは、笑う

Jun.K『Aちゃん、俺に興味無いでしょ？そんな人は、口外したりしないよ(笑)』

そう。この人のフラットな態度。

俺をオトコとして見てない感じ

それ以前に

にわか仕込みの俺達のプロフィール

興味無いって感じがめちゃくちゃ伝わる(笑)

だから俺も、構える必要がない

A『まあ、ね。人の恋愛に口出すなんて、最低な事しないわよ(笑)』

ってよりも。キョーミなし！(笑)

さっぱりしてるな。この人

Jun.K『寒くない？』

俺に興味のないオンナは

キョーミない(笑)

けど。1人ここに放っておくのも、何だか気が引ける

A『あー･･･うん。平気。あ、Jun.Kは戻った方がいいよ。風邪引くと困るでしょ。喉、大事なんでしょ？』

って、薄く笑ったAちゃん

Jun.K『うん。キミもでしょ。とにかく戻ろ』

A『そだね。ふふ』

来た道戻って階段を降りる

自動販売機の前で立ち止まって

また、コインを入れ始めたAちゃん

Jun.K『まだ呑むの？』

A『明日、オフだし。呑み足りない(笑)』

困った人だ(笑)

既に2本呑んでたはずなのに、ぜんぜん酔ってない

Jun.K『強いの？』

A『ビールじゃ酔わない(笑)』

さっきと同じ様に

3本

ビールをトートバッグに放り込んだ

A『さ、Jun.Kさん、お部屋までお供しますね』

って、Aちゃんは、いたずらっぽい顔で俺を見た

Jun.K『Aちゃんは、帰るの？』

A『んーん。帰るの面倒だから、とりあえず、事務所で呑む』

Jun.K『ははっ。仕事場でいいの？(笑)』

A『もう、誰もいないよ(笑)それに、事務所で寝ることもあるから(笑)』

女のコが？

Jun.K『たくましいな(笑)』

A『この仕事はね、男も女もないよ』