HEY YOU (ページ10)

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アイツの世界ページ10

～ジュノside～

チャンソン『っとまあ、そんな話だったよ。だからさ、きっと、Aちゃんは、コメンイの事も、大事にしてって言いたかったんだよ』

ジュノ『そんな話聞いてねぇし。それに、言わなきゃ分かんないだろ！』

チャンソン『まあまあ。言う機会がなかったんじゃない？それに･･･ジュノ、サジン撮りまくってたね。その間、Aちゃんほったらかしにしてたんじゃないの？Aちゃんの言い分分かるよ。うん。若くて可愛い子っていうの？Aちゃんって、あんなに可愛いのに、ちょっと卑屈なとこがあるから(笑)どうしてあんなに自信ないんだろね？僕達メンバーから見たら、ジュノはダダ漏れなんだけどなぁ･･･』

ダダ漏れって･･･

ジュノ『俺さ、猫を飼うの俺の勝手だろって言ったんだ。オマエに関係ないだろって。預かってくれって頼んだワケじゃないし』

チャンソン『うわ！それ、ダメじゃん･･･Aちゃん、出てっちゃう筈だよ』

ジュノ『なんでだよ？』

チャンソン『関係ないって言葉、グサッとくるよ！それ、完全にAちゃんのこと、追い出してるじゃん･･･』

はぁ？どこがだよ！

チャンソン『あの子はね、ジュノが思ってるような捉え方出来ない子だよ。だって、彼女にとっての世界はジュノだから』

ああ･･･チャンソンってたまに言い方がスケールデカくて意味分かんねぇ･･･

ジュノ『アイツの世界？』

チャンソン『うん。Aちゃんにとって、ジュノが全てなんだよ･･･そんな事も分からないの？』

いや、それは分かってっけど･･･

チャンソン『関係ないってのは、全否定にしか聞こえないよ･･･きっと今頃･･･泣いてるよ･･･Aちゃん･･･。あ、僕、そろそろ行かなくちゃだから。センイル終わるまでに仲直りした方がいいよ？』

言われなくても･･･分かってるって･･･

ジュノ『おお･･･』

俺は、急いで帰り支度して

マンションへ戻った

キッチンは、流しに昨日の食器が突っ込まれてた筈なのに

綺麗になってた

ジュノ『A～！いるのか～？』

寝室のドア開けても、アイツいなくて･･･

準備してたキャリーケースの上に

新しい靴下が置いてあって･･･

シンクの水滴が乾いてないの見ると

きっと、帰ったばっかだよな？

スマホ取り出してタップした

呼び出し音は鳴るけど

繋がらない電話

ジュノ『くっそ！』

えーっと･･･

アイツの行きそうなとこ･･･