聞こえない振り ページ14
バンから降りた私は
ようやく呼吸をしている気分だった
愛美『ママ、大丈夫？』
A『ええ･･･大丈夫よ。何でもないから』
愛美『ママが車酔いなんて、珍しいよね？あ、後部座席に座る事、滅多にないからかな？』
スタッフ『大丈夫ですか？』
A『すみません。本当に大丈夫です』
愛美『ママ、早めに帰ろうね？』
A『そうね･･･』
とは言ったものの
そうは行かないのがお酒の席･･･
カメラマン『Aさん、是非、ジャケ写お願いします。あなたの創り出す世界観に、僕、感動しました！』
お酒が入ってるせいだからか
カメラマンの彼は
私の両手を取って
目をキラキラさせている
大袈裟･･･
A『有難うございます･･･少し考える時間を頂けますか？私には荷が重いように思えるので･･･』
制作陣に私の名前が載るかな･･･
あまり名前を広げたくないな･･･
カメラマン『とんでもないですよ！是非お願いします！考えるなんておっしゃらないで下さいっ！』
スタッフ『Aさん、この人言い出したら聞かないですよ(笑)ここは、OK出して頂いた方が良いかと(笑)』
面倒な人に捕まっちゃったのかも･･･
そもそも、この仕事を受けたのが間違いだった？
仕方ない･･･
A『分かりました･･･お引き受けさせて頂きます。皆さんをがっかりさせない様、頑張らせて頂きます』
カメラマン『皆〜！AさんからOK頂きましたぁ！乾杯するぞ！乾杯！』
打ち上げは
更に盛り上がっていった
ほんの少しのアルコールで
ほろ酔いになってしまった･･･
火照った頬を落ち着かせようと
私は席を立って
パウダールームへ向かった
濡らしたハンカチで
頬を冷やす
(はぁ･･･気持ちいい･･･)
幾分落ち着いたところで
パウダールームを出た
『何してたんですか？』
背後から
あの、優しい声がした
私は聞こえない振りをした
ニックン『Aさん･･･』
呼ばれても私は
振り返らない
ニックン『聞こえてますよね？』
お願いだから･･･これ以上私に近付かないで･･･
愛美『あっ！ママ！大丈夫？なかなか戻ってこないから、心配したよ･･･』
A『ごめんね･･･ちょっとお酒に酔っちゃったみたい･･･』
振り返ったら彼の姿は無かった
愛美『ママ、どうしたの？今日は変だよ？ママ、お酒も強いのに(笑)』
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紫月(プロフ) - 初めてコメント致します。ニックンの作品読みました。引き込まれました。チャンソン作品も楽しみに待ってます。 (2015年4月14日 23時) (
レス) id: 03ef754c9c (このIDを非表示/違反報告)
小梅(プロフ) - はい！楽しみにしてます！！(o_o)すみません！いまきずいたんですが、呼び捨てにしてましたね！(o_o)本当に申し訳ないです！m(__)m 改めまして…カシスジンジャーさんの作品大好きです！影ながらですが、これからも応援してます！頑張って下さい^ ^ (2015年2月10日 22時) (レス) id: eefe298f4d (このIDを非表示/違反報告)
カシスジンジャー(プロフ) - 小梅さん» ありがとうございます。現在、チャンソン、うーたん、滞っておりますが(涙)ﾎﾞﾁﾎﾞﾁ更新していきますので、宜しくお願い致します！大好きと言ってくださるお言葉がほんと励みになります！ (2015年2月5日 2時) (レス) id: 214caa11a4 (このIDを非表示/違反報告)
小梅(プロフ) - わー、ほんとに、なんか、ほんといつもカシスジンジャーの作品がとてもいいです。ほんとに大好きです！(o_o) いつも楽しみにしてます！このお話もとてもワクワクドキドキ、とても面白かったです！ (2015年2月1日 9時) (レス) id: eefe298f4d (このIDを非表示/違反報告)
カシスジンジャー(プロフ) - とっちーさん» 有難うございます。そう言ってくださる方がいらっしゃって、本当に嬉しいです！励みになります！ (2015年1月24日 13時) (レス) id: 214caa11a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カシスジンジャー
| 作成日時：2015年1月17日 7時
