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｢どうにかしてください！君の使い魔でしょう！？
しっかり躾を…え？君のじゃない？｣
｢さっきから何度も言ってるじゃないですか！｣
眉をひそめてそう言い放った彼女。
クロウリー先生にこんな物言いをする人は初めて見た。先生もその迫力に気圧されている。
入学式で暴れた猫は誰の使い魔でもなく、どこからか忍び込んできたようだった。
クロウリー先生が猫を学園の外に放り出すように指示する。｢誰かお願いします。｣という声に名乗り出るものは中々居ない。
皆、顔を見合わせて嫌そうな顔をするばかり。
｢僕、行ってきます。｣
ようやく渋々といった様子で手を挙げたのはリドル先輩だった。
猫の乱入騒ぎも後片付けも終わったところで、やっと入学式はお開き。大きな怪我人も出ることはなく、各寮長は自分の寮の1年生を連れて移動し始めた。
｢A、君ってばあの後トレイと離れて例の1年生を助けに行ったんだって？｣
｢うっ…。
勝手に行動してすみません…。でも彼女、危ないところに居たから心配で。｣
｢副寮長達が生徒たちの避難誘導していたんだから、君は安全なところにいれば良かったのに…。｣ふぅ、とため息を着くのはリドル先輩。
移動しようとしたら肩を叩かれ、振り向いたら呆れ顔を浮かべた彼が居たから何を言われるのかすぐ察した。
｢君が人のために行動出来る人間だって言うのは僕も理解してるけど、
勇敢と無謀さを履き違えたりしないようにね。｣
｢…はい。｣
｢…あのね、今の一応褒めたんだからもっと嬉しそうな顔をするんだ。｣
｢え、今のって褒められたんですか？｣
思わずそう聞き返すと、顔を赤くして｢もう言ってやらないからな。｣とかそっぽを向く彼に顔がほころんだ。その時、リドル先輩に首根っこを掴まれていた猫の三股のしっぽがゆらりと揺れる。
｢すんすん。
げぇ、なんだぁ？
こいつの魔力これっぽっちもねーじゃねーか。なんで俺様の入学が無理で、コイツは制服を着れるんだ…？｣
｢彼女はクロウリー先生から認められてこの学園に正式に入学した生徒だ。
勝手に忍び込んで式典に乱入した何処かの迷惑猫とは訳が違うんだよ。｣
そう言いながらリドル先輩が猫耳の片方をつねると｢いててっ、やめろっ！！！｣と薄く涙を浮かべながらじたばたともがく。
ちょっとダミ声だけど、痛がってる姿は可哀想…かも。｢先輩、その辺で…。私はなんとも思ってないし。｣と軽く制すると｢君はお人好しだね。｣と言う声が不満げな顔と共に返ってきた。
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あ お 子。(プロフ) - ヲヲクさん» ありがとうございます！ゆっくりになってしまいますが、面白いと言っていただけるようこれからも頑張ります…！続編もよろしくお願いします！ (2020年8月2日 9時) (
レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
ヲヲク(プロフ) - 凄く面白いです！頑張ってください！ (2020年8月1日 21時) (レス) id: 9efd66ac59 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - 鹿野ユズナさん» 本当ですね。すぐに修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。 (2020年7月18日 5時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 最後の自己紹介、ディアになってますよ。クロウリーですよね？ (2020年7月18日 2時) (レス) id: 6c05b173a1 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - うささん» ありがとうございます！更新速度上げられるように頑張ります…！！ (2020年7月4日 19時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお子。 | 作成日時：2020年3月31日 22時
