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｢ただでさえまともな入学の仕方じゃないし、この名門校に相応しくないなんて自分が1番わかっているので、こんな私が寮決めにまで口を挟むなんてとても…。｣
｢寮って、自分の素質にあったところに配属されるのが本来の流れなんだから、当事者であるアンタが意見しても可笑しくなんかないわよ。｣
本当に？
周りの目ばかりが気になる。本当にそんなことして、誰も笑わない？誰も私の事、嫌いにならない？
そもそも私はこの学園にふさわしいかどうかさえも危ういのに。
｢…すみません。
やっぱり自分が決めるなんておこがましい気がしてなりません。｣
今だって、そう思う。
あの場で私が発言しないことが最善策だと思っていた。
でも悩み抜いて出した考えさえも私の首を絞める。
視線が定まらない。この場にいることさえも申し訳なく思えてきた。そもそも自分の寮生でもない私なんかの為に、叱咤させてしまったこと自体申し訳ない。
冷めきった紅茶が、自分の体温に似ている気がする。
このネガティブさは、ずっと私についてまわってきたもので今更捨てることが出来ずここまで抱えて来てしまった。そんな醜さを悟られたくなくて、私は少ない友人や祖父母の前では必死に隠した。
今思えば、隠しきれていただろうか。
｢アンタ、自分の人生に見切りでもつけてんの？｣
｢そんなつもりは、｣
｢アタシには全部諦めてるように見えるわ。｣
心臓が一際高く鳴る。
否定しようとしてたけど、事実だ。入学式も終えてないのに、私はもうこの学園生活を諦めていたかもしれない。親との差を縮めなきゃ、なんて言いながら私は自分の才能に見切りをつけていた。
全部、見透かされている。
｢ッ〜自信持てって言ってんのよ！！｣
｢わっ！！！！！！｣
だん、と机に手をついて立ち上がった。
食器同士が擦れる音や大きな声に肩が跳ねた。
し、心臓出るかと思った…。
｢ここまできたら私はクロウリーの娘ですって胸張りなさいよ！！
あとなんで陰口に対して何も言わないのかもずっっっと気になってた。
他人のためにあそこまで怒れるんだから、自分のために怒れるようにもなりなさい。｣
｢他人のためって…。｣
｢昨日の図書室！！｣
｢あっ…。｣
｢察しの悪い子ね！｣そう言って腕を組みツンとそっぽを向く。テーブルの向かい側で仁王立ちするヴィルさんを見つめた。
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あ お 子。(プロフ) - ヲヲクさん» ありがとうございます！ゆっくりになってしまいますが、面白いと言っていただけるようこれからも頑張ります…！続編もよろしくお願いします！ (2020年8月2日 9時) (
レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
ヲヲク(プロフ) - 凄く面白いです！頑張ってください！ (2020年8月1日 21時) (レス) id: 9efd66ac59 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - 鹿野ユズナさん» 本当ですね。すぐに修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。 (2020年7月18日 5時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 最後の自己紹介、ディアになってますよ。クロウリーですよね？ (2020年7月18日 2時) (レス) id: 6c05b173a1 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - うささん» ありがとうございます！更新速度上げられるように頑張ります…！！ (2020年7月4日 19時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお子。 | 作成日時：2020年3月31日 22時
