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「この子に私の研究に付き合ってもらいたくてね!
そうだヴィル!解析結果が出るまでの待ち時間、協力してくれた彼女を待たせる訳にも行かないし僕の部屋でキミがお茶の相手でもしてくれないだろうか。」

何を言い出すかと思えば待ってそれは無理。私なんかが意見できるはずも無いので心の中で必死に叫ぶ。
こんな学園でも芸能界でも充実しているスターの隣に並ぶメンタルも2人きりになった時に話す話題も、余りにも別次元の存在すぎて一つも持ち合わせていない。

「はぁ…悪いけど断らせて頂くわ。」

だが私の心配は全くの杞憂。拒否られて少しだけ傷ついてる自分は後で殴るとして、ルークさんは…とちらりと見ると端正なパーツが悪い顔を作っていた。

「ヴィル、君少し太ったね。」

「…そんな訳ないでしょ。」

「いいや、確かに少しばかり太った。
毎日君の姿を見てる私の目は、体重計より正確だよ。キミのお墨付きだろう?」

「…。」

「ちなみに私は先日自分のためにいつもより贅沢な買い物をしてね。
デトックス効果のある紅茶の茶葉なんだが、今なら気分が良いから人にご馳走してあげてもいいな…どうだい?」


…話術が上手すぎる。
ヴィルさんはと言えばルークさんの話に眉間に深いシワを作って聞いていて、それは段々と深くなり最終的には溜息とともに呆れ顔になった。あのヴィルさんがイカれた提案に折れそうになっている。
ルークさんは物腰が柔らかで親切そうに見えるけど、1番口喧嘩をしちゃいけない相手かもしれない。


「ちょっとアンタ!」
「はいっ!」

突然指を指されて驚く。「彼女はAだよ、ヴィル。」そうフォローを入れるルークさんにヴィル先輩は「それぐらい知ってるわよ。」とムッとした様子。

「これは紅茶のためなんだからね、勘違いしないでちょうだい。」
「も、勿論です!」

え、ほんとに私とお茶飲むの!?大丈夫!?
ヴィル先輩が紅茶に釣られた(失礼)からとはいえ2人きりは人見知りカンストの私にとって非常にきびしい…。




「それじゃ、結果を楽しみにしててくれマドモワゼル。
ヴィル、彼女の相手を頼んだよ。」

「分かったから、早く行きなさいよ。」

追い払うような仕草をしながら見送るヴィルさん。
先程魔力を結晶化した私はくそ雑魚魔力過ぎて既にぐったりだが、それを分析するのが楽しみらしいルークさんは嬉々として部屋を出ていった。

「……。」
「…………。」

2人きりの部屋にヴィルさんが1口飲んだカップを置く音だけが響く。ルークさん、私もうかなり限界です。あまりの沈黙に耐えられそうにない。




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あ お 子。(プロフ) - ヲヲクさん» ありがとうございます!ゆっくりになってしまいますが、面白いと言っていただけるようこれからも頑張ります…!続編もよろしくお願いします! (2020年8月2日 9時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
ヲヲク(プロフ) - 凄く面白いです!頑張ってください! (2020年8月1日 21時) (レス) id: 9efd66ac59 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - 鹿野ユズナさん» 本当ですね。すぐに修正しておきます。ご指摘ありがとうございました。 (2020年7月18日 5時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 最後の自己紹介、ディアになってますよ。クロウリーですよね? (2020年7月18日 2時) (レス) id: 6c05b173a1 (このIDを非表示/違反報告)
あ お 子。(プロフ) - うささん» ありがとうございます!更新速度上げられるように頑張ります…!! (2020年7月4日 19時) (レス) id: e194d3533b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あお子。 | 作成日時:2020年3月31日 22時

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