本気で愛、深めました。

ナイトメアー ページ19

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泣きすぎてなのかふらふらしてるからなのか、


本当に何かに揺られてるのか、




意識が朦朧とする中、肩からぐらぐらと身体が揺れてるのを感じた。






「....A、」






遠くで大倉さんの声が聞こえた。




幻聴かな。


大倉さんが私を呼ぶことはもうないんだろうな。






「A、起きて？」





いつもの大倉さんの優しい声。



あー、また涙出てきそう。





ショックすぎて夢オチでしたっていう夢みてるのかな、私。






せめて夢の中だけでも大倉さんの声聞いてたい。



そう思った時、






♪〜♪〜♪〜






よく聴くLINEの着信音が大音量で聞こえてきて、




朦朧としてた意識が霧が晴れてくれみたいに少しずつスッキリしてくる。






ハッと目を覚ますと、


目の前にテレビがあっていつもの景色が広がってた。







......え？


今までの、夢.....？





てことは、さっきの声！






「......大倉さん？」





慌ててきょろきょろリビングを見るけど大倉さんの姿はなくて、



でも食卓の椅子に大倉さんのジャケットがかかってる。







トイレ、行ったのかな？






とにかく早く会いたくて、リビングのドアを開けると、






「もしもし？


うん、俺やけど、」





玄関の方から大倉さんの声が聞こえた。




あ、そっか。


さっきの着信音、大倉さんのだったんだ。





電話終わるまでリビングで待ってよう。




そう思ってドアを閉めようと思った手を大倉さんの声が止めた。






「今平気。Aなら寝とるから。」






...誰に電話してるんだろう。




また、忘れかけてた不安がじわじわと胸を押さえつけてくる。





人の電話なんて聞いちゃいけないと思ったけど、

聞く耳を立てるのをやめられなかった。





聞かなければ、良かったのに。








「そっか...やっぱ別れるしかないんかな....」







大倉さんの声は確かに電話の向こうの誰かにそう言った。






頭が真っ白になって、


その後も大倉さんは何か喋ってたけど全く頭に入ってこない。





さっき、私は寝てるから平気って言ってたから、


相手はやっぱり、あのリップの痕の女の人なのかな.....




やっぱり私の想像通りだったのかな.....









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