本気で愛、深めました。

もう終わり ページ18

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大倉さんに、パーカーの赤い痕のことを言うと

苦虫を噛み潰したような顔で黙ってしまった。





私の方を見てくれもしない。






...なんで？



なんで黙ってるの？





"違う"って言ってくれないの...？






「.........ごめん、」





やっぱり私の方を見ないまま大倉さんは呟くようにそういった。




心臓が一瞬止まった気がして、次の瞬間には涙が視界を潤ませた。





「.....ごめんって？」




聞き返す自分の唇が震えてるのが分かる。







「昨日、前、そういう関係やったオンナに会うてん。」





"そういう関係"



以前の大倉さんを知ってる私には分かる。

随分前に見た、あの週刊誌の記事が脳裏をよぎった。





「最初はな、もうなんも気なんかないしすぐ帰るつもりやってんけど、



無理やり飲みに連れてかれて話してるうちに昔の気持ち、出てきてもうて。


....俺も向こうも。」






今すぐ耳を塞ぎたい。






やっぱり、聞かなければよかった。



知らないふりして大倉さんの隣にい続ければよかった。





もう、聞きたくないよ、


この先を。




けど大倉さんの話は終わらなくて、


苦しそうに顔を歪めた大倉さんはまた話し出す。






「.....自分の中でも言い聞かせて我慢しとったとこはあるんやけど、


やっぱ無理やねん。俺に純愛とか。





少し前から気づいて、けど、Aに一緒に住まん？て誘ったの俺やし、

Aの先のこと思ったら、ほんまのこと言われへんくて。」






お願い。夢であってほしい。



もう、何も言わないで。






「.......ごめん、俺もう、Aのこと好きちゃうねん。」





願いは虚しく、


こぼれ落ちるように大倉さんの口から出た言葉。






体から力が抜けて、へなへなと床に崩れ落ちた。







「.......私の何が、いけなかった？」






そんなこと聞いたって意味のないことは知ってる。




だって、私、ダメなとこばっかりだもん。


大倉さんが今まで付き合ってきた女の人達には敵わないことばっかり。





綺麗じゃないし


素直じゃないし、


知らないことばっかりだし、


うまく甘えられないし。





キラキラしてる大倉さんとは釣り合わないって日々の生活の中で負い目だって感じてた。





それでも、


私は大倉さんのことが好きで、



大倉さんも私のこと好きって言ってくれてたから一緒に入られたのに。




もう、終わりだ...









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