三度目の正直 ページ1
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「あれ、大倉に会うた？」
声を潜めてそう言ってきた横山さんに私は首をコクコクと縦にふる。
「どこいったんやろ、あいつ。」
別に、大丈夫です。呼ばなくても。
迷惑になるだけだから。
そう言おうと思った時、
「大倉なら着替えにいったで。
もう戻ってくるんとちゃうー？」
さっき大倉さんの隣にいた背の小さい金髪の人が横山さんに話しかけた。
お菓子のポップに並んでた顔がぼんやり思い出されて、
この人も関ジャニの1人なんだ、
とぼーっと見る。
「あ、じゃあ私はこれで。」
横山さんに話しかけられて忘れてたけど、
私ははやくこの場所から出たいんだったってことを思い出して、
横山さんに会釈をした。
「あ、待って待って！」
今度こそ帰ろうと思ったのに、
通せんぼするみたいに金髪の人が目の前に立ちはだかった。
立ちはだかったって言っても小柄だから威圧感は全然ないけど。
「お店の名前なんていうんですかぁ〜？」
僕も今度行ってみたいんやけど〜と柔らかい口調でそう言うと、にっこり微笑む安田さん。
小動物みたいで可愛らしい、なんて男の人には失礼か。
「あ、えっと、
空腹亭、です。」
「横山くんがよう食べてて美味しそうやなって思ってたんですよ〜。」
くうふくてい、くうふくてい、と頷きながら呟く安田さんはきっとなんの悪気もない。
でも私は大倉さんが戻ってくる前に、
ここからいなくなりたくて気が焦ってた。
「あ、すみません！
呼び止めてもうて！」
「あ、いえ。じゃあ、失礼します。」
頭を下げて、
三度目の正直。
仕事も終わったし、さっさと出よう。
としたのに、
「髪の毛、なんかついてますよ。」
振り返ったところに、大倉さんがいた。
「えっ。」
大倉さんの手が私の髪の毛に伸びてきた。
その瞬間、
「バイト終わったら電話して。」
私にしか聞こえないくらいの小さい声が頭の上から降ってくる。
「あ、ゴミ取れましたよ。」
何事もなかったようにまた普通の声に戻って、
「あー腹減ったぁ。
これもう食べてもいいんすかぁ？」
ケータリングの方に行った大倉さんと、
一人立ち尽くす私。
「山田さーん。行くよー。」
店長さんに慌ててついてって部屋を出る時、
唐揚げを頬張る大倉さんと目があった。
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あいる - 見ていてハラハラドキドキして…最後は本当に結ばれてよかった(T＿T)感動して泣きそうになりました！続編書いてください…お願いします！！ (2018年1月9日 19時) (
レス) id: 257719f120 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)うちなーえいたー(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！読んでいくうちに時間を忘れるくらいに夢中になってました！ほんとに面白かったです！続編見たい…笑 (2018年1月2日 12時) (レス) id: 4785f61d0c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 面白かったです。また続編書いてほしいです。 (2017年12月4日 9時) (レス) id: cd0c82d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
yun - 遂に完結してしまった…(;_;)完結おめでとうございますと寂しい気持ちで一杯です！その後の二人を番外編で書いていただけたらありがたいです！新作も読ませて頂きます！ (2017年11月26日 23時) (レス) id: cc0f8e9dc9 (このIDを非表示/違反報告)
ookura___01(プロフ) - 続編とっっっても嬉しいです！完結して嬉しくも少し悲しくもあったので！まだまだこの物語にひたっていたいです！ (2017年11月24日 11時) (レス) id: c74f61b30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむこ | 作成日時：2017年11月12日 10時
