可愛くない ページ23
. tadayoshi
「...あの、大倉さんも召し上がって下さい。」
「え？あ、うん。」
気づくと山田Aが眉間に皺を寄せて俺をみてた。
なんでか、
ぼーっとしてもうた。
美味しいもの食べるとあんな嬉しそうな顔するんやって。
こんな純粋な笑顔久しぶりに見た気がして、
不覚にもちょっとドキッとした自分がいてムカつく。
ていうか、こないだノリでちゅーしたのに、今日会ってから特にそれを気にしてる様子もないし、
なんかめっちゃ腹立つんやけど。
アイドルのちゅーが効かないってなんなん？
花より団子なん？
こうなったら、意地でも落としたなってくる。
「メインは何がいい？パスタ？ピザ？」
嬉しそうにもぐもぐと食べる山田Aにメニューを見せる。
とりあえず、胃袋をつかむ作戦。
「大倉さんのオススメは？」
「ドライトマトのペペロンチーノはおすすめかも。」
「じゃあそれいただきます！」
美味しいものを食べたからなのか、
一杯目のワインで酔ったからなのか、
心なしかさっきよりテンションが高い。
ご飯に誘って純粋に食べ物に喜んでる女の子って久しぶりかもしらん。
メインのパスタが来て、子犬みたいに目をキラキラさせながら食べる山田Aをじっと見る。
地味で馬鹿真面目なところを除けば悪くない。
別にブサイクではないし、礼儀正しいし、ワガママでもないだろうし。
なんて、遊びで誘った地味女を肯定的に捉えてどうすんねん、俺。
「ごちそうさまでした。すごく美味しかったです。」
いつの間にか山田Aの前に置かれたお皿は空っぽになってて、
腕時計をちらっと見てから、
「私、明日朝早いのでそろそろ帰ります。」
って前から一万円札を差し出して来た。
「お代、これで足りますか？」
ほんまに可愛くない。
普通やったらこっちがこの後どっか行く？って聞くまで待ってるのが女の子やのに。
俺にまるで興味がないのがわかって腹立たしいしおもんない。
「お代は置いといて、次、いつ空いてるん？」
こんな可愛げない地味女、一日で落とせへんなんて前代未聞やし、ゲームオーバーで終わるのなんかおもんない。
俺のプライドが許さへんわ。
.
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にっきどLOVE - この話面白いです！！ 更新楽しみにしています！ 頑張ってください！！ (2017年7月21日 21時) (
レス) id: 7800028468 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 面白いです。更新、楽しみにしてます (2017年4月17日 23時) (レス) id: 547fbdc7c8 (このIDを非表示/違反報告)
わい - はじめまして(^o^)！！楽しく読ませてもらいました！続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます♪ (2017年2月17日 1時) (レス) id: 397f5c791b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむこ | 作成日時：2017年2月6日 23時
