タクシー代 ページ20
. tadayoshi
特に興味があるわけではないけど、当たり障りのない程度に相手のことを聞いてみた。
26歳、独り暮らし、フリーター、かなり貧乏そう。
今まで絡んだことのある女の子達とはまるで違うステータスやし、まず家に風呂がないことが驚き。
今時風呂付きの部屋も借りれへんような貧乏な子っておるんや、って物珍しいもんでも見る気分。絶滅危惧種的な。
そうこうしてるうちに目的地が近く。
とりあえず、落とすためにはまずいいご飯といいお酒。
お忍びでよく行くイタリアンに行くことに。
店の前まで来て車が止まると、俺はポケットから財布を出して2千円を運転手に手渡す。
おつりは貰わず、車を降りると、山田Aが当たり前のように俺に千円札を二枚手渡してきた。
「...なにこれ？」
ついそう聞いてしまうと、山田Aも不思議そうにこっちを見る。
「なにって、タクシー代です。」
5秒くらい千円札二枚を見つめてから、俺はぷっと吹き出してもうた。
タクシー代出してきたコなんて、いつぶりやろ。
ていうか、初めてちゃう？
貧乏なのに、律儀。
けど、タクシー代を割り勘するほど俺はお金には困ってないんや。
「そんなん全部俺が持つに決まってるやんか。ええからしまい、そのお金。」
「え、でも、迎えに来てもらったし、親しい友達とかでもないのに、」
「ええから。」
納得いかないような顔でこっちを見てくるけど、そのまま二千円を持った手を押し返した。
金を払おうとしてくる女って正直うっとおしい。
俺の方が持ってることは確かやし、割り勘ほどかっこ悪いことってないやんか。
貧乏なら貧乏らしく奢られればええのに。
って性悪やからそういう風に考えてしまう。
ほんま、性格がねじ曲がっとるわ。
心の中で苦笑いした。
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にっきどLOVE - この話面白いです！！ 更新楽しみにしています！ 頑張ってください！！ (2017年7月21日 21時) (
レス) id: 7800028468 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 面白いです。更新、楽しみにしてます (2017年4月17日 23時) (レス) id: 547fbdc7c8 (このIDを非表示/違反報告)
わい - はじめまして(^o^)！！楽しく読ませてもらいました！続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます♪ (2017年2月17日 1時) (レス) id: 397f5c791b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむこ | 作成日時：2017年2月6日 23時
