セントーーク ページ19
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26年間生きてきて、男の人と2人でご飯なんか行ったこともない。
どんな話をすればいいのかもわからない。
でもこの一回きりだし数時間我慢すれば大丈夫だよね。
むずむずする思いで銭湯の前に立ってると、後ろから誰かに肩をつかまれた。
「わ！」
「向こうにタクシー待たせとるから。行こ。」
振り返ると大きいつばの帽子をかぶった大倉さんがいて、私の手首を引っ張った。
大倉さんはいつもコンビニに来る服装と違って、なんか今日はおしゃれ。
手首を引っ張られた時に、甘い香りがした。
「乗って。」
すぐ近くにタクシーが止まっていてドアが開くと私を先に乗せた。
なにこれ...。
タクシーに乗ったこともあったかどうか思い出せない範囲だし、所謂レディファーストみたいなことされたのも初めてだし。
会って何分も経ってないのに、自分にそぐわない対応ばっかりで頭が混乱してしまう。
これが芸能人か...。やっぱり世界がまるで違う。
「銭湯好きなん？」
ぼやーっとしてるといつの間にか車は動き出してて、隣に大倉さんが座ってた。
「好きです。ていうか、家にお風呂ないんで、銭湯はなくてはならないものです...。」
タクシーの中で、今をときめくアイドルと銭湯の話をしてる...。なんだこれ。
「えっ。今時風呂ない家とかあるん？」
その言い方は特に嫌味はなく、純粋に驚いてるようだった。
まあ、お風呂の話題はどこいっても驚かれるから特に何も思わないけどね。
「トイレがあるだけ立派なもんです。」
「今いくつ？」
大倉さんはポケットからスマホを取り出して手慣れた手つきで操作し始めた。
「26です...。」
「えー！俺よりも５つも下なんやぁ。」
今度はちょっとバカにしてるようにも聞こえた。
「...大倉さんは31には見えませんよね。」
「え、ほんまに？おおきに。」
スマホから顔を上げてふふっと笑う大倉さんだけど、今のは嫌味を込めたつもりだったんだけどな。
こうやって話してみると別人みたいだけど、一番最初に会った時とその次に会った時なんて、すっごく感じが悪かったし。
とても大人の男性には見えない。
というのはちょっと言い過ぎかもしれないけど、当の本人は気づきもせずにスマホを片手に指を素早く動かしてる。
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にっきどLOVE - この話面白いです！！ 更新楽しみにしています！ 頑張ってください！！ (2017年7月21日 21時) (
レス) id: 7800028468 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 面白いです。更新、楽しみにしてます (2017年4月17日 23時) (レス) id: 547fbdc7c8 (このIDを非表示/違反報告)
わい - はじめまして(^o^)！！楽しく読ませてもらいました！続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます♪ (2017年2月17日 1時) (レス) id: 397f5c791b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむこ | 作成日時：2017年2月6日 23時
