個性『インクリング』で行く二人目の雄英内通者！ (ページ24)

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No.24 ページ24

流石にヤバいと危機感を感じた百々ちゃんはインクの面積を減らそうと水を創造し辺りに撒いた。

インクリングは水に弱い。フレンドリーファイアがオンになると判定はナワバリバトルになる。だからある程度の深さの水に漬かればタマシイになり最初にいた1階へ戻るはめになり。水に満たされればなにもできなくなる。そうなれば動物を使うしかないがその動物も付近にはいない。

ならここで終わらすしかない。右手が少しとけゲソも爛れてくる。痛みで涙が出そうだ。それでも足を踏み出し詰める。まだ天井は使える。天井に向けインクを発射し出来るだけ水に触れず核へと近付くが核にはアクリル板で囲まれており通り抜けることができない。

「Aさんの個性は鉄格子などは通り抜けれますが隙間がない場合は通り抜けられないのは存じております！」

その顔は彼女をヒーローなんだと感じさせる。元々劣性だったときもどこか笑っていた。それは原作にない彼女。それをAは作ってしまった。それが敗因になるかもしれない。

ヒーローとはピンチの時こそ笑う。それはAもそうだ。内通者として雄英(ここ)に来ているが本質はヒーローなのだから。

少しずつ水面は上がってくる。それと比例するように焦りは増えていく一方だ。それでも楽しい。手は足は動くのを辞めてくれず攻撃を繰り返す。

もう水位的に水に触れたら一発でアウト。即ゲームオーバーだ。もうアクリル板を壊すには相手の武器を奪うしかない。そして今はアクリル板の上にいる。するともぎもぎがアクリル板へと付着した。

深呼吸をする。

今ここで足を踏み外せば詰む現状。そんな現状で唯一勝てる方法。それは百々ちゃんから武器を奪い踏み台にして飛びもぎもぎに鉄棒を付け合わせテコの原理を利用しアクリル板を壊す。それしかない。

インクから飛び出し百々ちゃんの武器に鉄棒に触れた。手にはひんやりとした感覚が伝う。今鉄棒に自身の体重を掛けバランスを崩させると手を離した。それと同時に踏み台にして壁へと潜る。鉄棒はインクを被せ共に移動させた。

アクリル板に鉄棒が振りかかる。ゴンッと音がなるだけで壊れる気配はない。インクを向けて時間を稼ぎ続け何回目かわからない音を聴く。その時パキッと違う音が聞こえた。

手は赤くなり息が切れている。その時アクリル板の亀裂が広がりアクリル板が崩れた。

呼吸を荒げながら核に触れ訓練は終わりを告げる。

訓練の終わりが告げられると百々ちゃんに抱き抱えながらモニタールームへと運ばれた。ありがとう百々ちゃん。本当にあのままだったら死んでかと思うよ。

でも次に目に入ったのは夕日が差し込む保健室でした。