No.20 ページ20
玄関を開ければ両親が出迎えてくれる。前の気絶から下校時間や17時になると玄関付近に両親が張り付くようになった。やっぱ過保護って凄いと実感する日々。
「A大丈夫か？」
なんならもうこれもデフォになってきた。心配なのは分かるけど心配しすぎだよ。
「うん大丈夫」
そう言って自室へと足を運び、自室にある自分以外は見ることができないよう隠したノートやカメラを取り出す。
そのノートは原作内容これからの出来事をまとめておいてあり、そしてこれからの動きをいくつか書き込んでおいたそんなノート。俗に言う計画書のようなものが10冊以上並べられている。
ビデオカメラの中身はオールマイトやデク君の映像がほとんど。それらが乱雑にまとめている。オールマイトの秘密も入ってるしデク君に関しては普通に盗撮だ。
バレたら相当ヤバイものを隠していたこともあり扉を開けた位置じゃ見えないように調整もした。そしてもうすぐ雄英高校にマスコミが流れ込んでくる時間が起きる。
そうUSJ事件の幕開けだ。連合にとっても大きな一歩になるこの事件では弔君の恐怖を周りにアピールする必要もある。
弔君が上手く立ち回れない場合は露骨すぎないように腕とかを崩壊して貰う手筈。流石に腕を切断なんてしたこともないし最悪使えなくなるかもしれないが体はインクだしなんとかなってほしい。
それでもしないといけないしもう諦めて楽しんでいこうと思う今日この頃です。
「A？ご飯できたわよ」
晩御飯も出来上がり家族で談笑しながら完食し、自室へと戻る。自室ではこれからの動きを数パターン考え用意しておく。まず原作ではオールマイトはいなかったがバタフライ効果できている可能性もあるしそのパターンのチャートも組んでおく必要があるのだ。
基本的にはいないパターンも書き進めているけど少し甘いし多少のアドリブは入ると思う。楽しみだな。
そして今日デク君と一緒に登校している。デカイリュックと上手に結べてないネクタイ。やっぱりこの姿の安心感ぱない。
「昨日は先に帰ってごめんね」
「いや、僕の方こそ遅くなってごめん」
いいこだわ。のんびり雑談しながら通学路を歩く。右手の人差し指は治ってはいるけど、これからも壊し続けるしそんなデク君に心配だ。
下駄箱に着くと靴を履き替え階段を登り教室の扉を開く。昨日はあまり話せなかったし話ができるといいな。
「爆豪くん机に足を乗せるのは辞めてくれないか？」
昨日と同じように机に足を乗せる爆豪とそれを注意する飯田くん。周りの人は止めずにどこか面白そうにその光景を眺めている。そんな1-Aには案外直ぐ馴染むAであった。
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作者名：細波 | 作成日時：2024年3月28日 22時
