No.12 ページ12
そして約1年が経ち今日デク君がヘドロヴィランに襲われていた。遠目で見ていただけだが体を乗っ取ろうとしていたヘドロヴィランをオールマイトが倒しサインを貰う現場を生で見れたのだ。
やっと始まったやっと原作が開始したのだ。デク君が本格的にヒーローを目指すその瞬間を楽しみに待ち望んだ約10年間。
「これからが楽しみだな」
つい声が漏れる。特に人はいない路地裏。そんな場所にいるのはゲートを潜りバーへ向かうためだ。トイレは流石に嫌だと伝えた結果路地裏が選ばれた。バーでやることがあるためそして君はヒーローになれるは最悪見れないかもしれない。そのために8万のカメラを3台設置しておいた。
ゲートを潜り見慣れたバーに足を着ける。
「黒霧さん、ありがとうごさいます。今弔君ってどこにいますか？」
死柄木呼びではなく弔君と親しみを込めて呼んでいる。そんな弔君とはゲームや将棋で遊びある程度の仲にはなれた。そしてあのときの恐怖感はもうない。なんか、最近は犬みたいに思えてくるからついつい可愛がってしまう始末。おかげで懐かれたけど。
「死柄木弔ですか？今なら奥にいますよAさん」
グラスを拭く黒霧さんを横目に奥へと進む。弔君はゲームにハマった。そこまでは良いのだが一緒に遊ぶと大抵自分が勝つ。諦めの悪い弔君は勝つまで続けるしでここ最近は寝不足になりそうだ。
ゲームで遊ぶ友達が増えたのは嬉しいけど。とりあえずは進学先についての内容を伝えに来た。進学先は雄英高校ヒーロー科確定なんだけど。それはAFOとの契約でもあるし。
そして17時になり家に帰らなければいけない時間。まだ時間的にもギリギリ生で「君はヒーローになれる」を聞けるかもしれない。息を殺し曲がり角に身を隠す。
「少年。礼と訂正。そして提案をしに来たんだ」
「君がいなければ、君の身の上を聞いていなければ、口先だけのニセ筋になるところだった！ありがとう！」
「そんな……いや、そもそも僕が悪いんです。仕事の邪魔して……無個性のくせに生意気なこと言って……」
「そうさ！あの場のだれでもない小心者で"無個性"の君だったから！！
私は動かされた!!」
「トップヒーローは学生時代から逸話を残している。彼らの多くが話をこう結ぶ！！
「考えるより先に体が動いていた」と！！」
「君もそうだったのだろう！？」
「！…うん……」
「君はヒーローになれる」
「僕のヒーローアカデミア第一話 緑谷出久：オリジン」その物語がファンタジーから史実になった。それはこの世界が現実だと教えてくれる大きな一歩でしかない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：細波 | 作成日時：2024年3月28日 22時
