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やっぱり何もしない方が良かった。
『すみませんでした。』
佐｢姫野ちゃん、向こうで話聞くから…ね？｣
姫｢…ぅう…はい…ｸﾞｽ｣
姫野さんは先輩に背中をさすられながら席を立ち、部屋から出ていこうとした。
私の話は聞いてくれないんだ、と思ったその時＿
涼｢下手な演技はやめろ。｣
姫｢…え？｣
佐｢課長！少しは姫野ちゃんの気持ちを＿＿｣
涼｢お前こそ吉田の気持ち考えてんのか！｣
『…課長』
課長がデスクから立ち上がって、先輩と姫野さんの前に立った。
涼｢これは昨日、俺が手伝って吉田と作った資料だ。｣
佐｢え…？｣
涼｢それに誰が作った資料なのか、俺なら手伝っていなくてもわかったと思うぞ。｣
佐｢どういうことですか…？｣
涼｢よく見ろよこの資料、付箋だらけだ。
これは吉田が使ってる消費量がエグい付箋だ。｣
『…』
涼｢それに、必須じゃないデータまで載せている上にポイントや過去の収益も追加で書き込んである。｣
佐｢そ、それが吉田さんだという根拠は…！｣
涼｢お前…先輩失格だな。｣
課長はゆっくりと私の方に歩いてきて、頭にそっと手を乗せた。
涼｢誰でもどんな仕事でも、手掛けた人の特徴が出るだろ。こいつはそんな風に、しなくてもいいことを嫌がらずにできるやつなんだよ。｣
佐｢でも姫野ちゃんは…｣
涼｢普段の仕事さえテキトーにこなす姫野に、そんな丁寧な資料作れるわけないだろ。｣
姫｢…っ…｣
課長、そんなふうに思ってくれてたんだ…
私のこと信じてくれる人がいたってだけで、なんだかものすごく救われた気分…
佐｢あの…なんか、ごめんなさい。私誤解してて…｣
『…もう部下に仕事を押し付けないって約束してくれます？』
佐｢え…？あ、うん。本当にごめんなさい。｣
涼｢おい、姫野。｣
姫｢……すみませんでした。｣
周囲からヒソヒソと聞こえていた悪口も、少しずつ静かになっていった。
また課長に助けられちゃったな…
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りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2020年11月17日 0時) (
レス) id: fbc5b984b4 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - はい(*^-^*)分かりました(*^-^*) (2020年11月8日 1時) (レス) id: 87b8d1fdb4 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - りささん» ありがとうございます。2もよろしくお願いします！ (2020年11月7日 23時) (レス) id: 34d49d678f (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - mさん» ありがとうございます！嫌な女感が伝わっているようで良かったです（笑） (2020年11月7日 23時) (レス) id: 34d49d678f (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2020年11月5日 1時) (レス) id: e5bc4cbbcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくら | 作成日時：2020年10月16日 22時
