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姫「あ!もうこんな時間!
お先に失礼しますね。お疲れ様でした。」
『え、ちょっと姫野さん!』
姫「ん?なんですか?」
『私まだ自分の仕事やってて…姫野さんから頼まれた仕事まだできてないから、自分でやってくれない?』
姫「嫌ですよー。菜々、機械系得意じゃないし。」
『私だって得意なわけじゃ…』
姫「とにかく。昨日の資料作った吉田さんのせいなので、それは吉田さんが作ってください!」
『あ、ちょっと待って……行っちゃった…』
まだ自分のノルマも終わらないのに…
これじゃあ今日も夜中になっちゃう。
『テキトーにって…簡単に言うけど、気がついたらどんどんおまけ資料つけちゃうんだもん…』
.
.
.
.
〜3時間後〜
『もう9時…これ昨日の分野と全然違うじゃん…
誰に聞いてもわからないって言われたし…』
そろそろ21時をすぎる。私はというと、姫野さんから頼まれた仕事に手こずってまだ帰れずにいる。
昨日の資料を送って貰った友達も、今日の内容についての資料は持っていないらしい。
『なんか…眠くなってきたし…』
涼「ん?吉田?」
『課長!今日出張じゃなかったんですか!』
誰もいないと思っていたのに、課長が部署に戻ってきた。いつもより暗いオフィスにふたりきり。
涼「忘れ物を取りに来た。吉田は?」
『あぁ…ちょっと資料作りに手こずってて…』
涼「見せてみろ。」
『え、ちょ…』
課長は隣に椅子を持ってきて、資料に手を伸ばした。
真剣な表情の課長を横に、私は密着した腕にドキドキしながら固まっている。
涼「これなら、俺が過去に使ったデータが役に立つかもな…送るからちょっと待ってろ。」
『本当ですか!ありがとうございます!』
涼「このファイルにあるグラフと、この工場についても少し載せておくといいかもな。」
『なるほど…』
涼「俺がやっとくから、吉田は何か飲み物を持ってきてもらえるか?」
『はい!お願いします。』
私は課長と交代して、給湯室に向かった。
今まで怖くて苦手だったけど何だかんだ1番助けてくれたし、仕事も料理もできて、かっこいいよね…
それに比べて私は…何も返せてないな。
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りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2020年11月17日 0時) (レス) id: fbc5b984b4 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - はい(*^-^*)分かりました(*^-^*) (2020年11月8日 1時) (レス) id: 87b8d1fdb4 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - りささん» ありがとうございます。2もよろしくお願いします! (2020年11月7日 23時) (レス) id: 34d49d678f (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - mさん» ありがとうございます!嫌な女感が伝わっているようで良かったです(笑) (2020年11月7日 23時) (レス) id: 34d49d678f (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2020年11月5日 1時) (レス) id: e5bc4cbbcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いくら | 作成日時:2020年10月16日 22時