ただの部下、卒業します。＿Ryota.K

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＿＿＿＿ﾊﾞﾝ!




『おはようございます！！』





9時に会社に着き、9時ちょっと過ぎに部署に到着。

私は勢いよく扉を開け、大声であいさつをした。
部署にいた人が一斉にこちらを振り返る。





『あ…』

涼｢お前…事故じゃないんだな…？｣

『すみません！』

涼｢また遅刻か！やっぱり反省してないだろ！！｣

『本当にすみません！アラームかけ忘れて…』

涼｢ったく…部長もなんで俺をこんなやつの教育係なんかに…｣

『教育係…？』

涼｢いいから早く準備しろ！｣





いやいやいやいや、え？教育係ってあの教育係？
私、こんな鬼に毎日しごかれるの？

でも教えてもらう側だから文句言えないし…





藤｢おはよう、吉田さん。｣

姫｢吉田さん、遅い〜！何してたの〜？｣

『あー、いや…ちょっと寝坊してしまって。』

姫｢うっそ〜！菜々なんて7時起きだよ？
もう眠すぎてやばーい。｣

『一応、起きたのは6時半なんですけど…』

藤｢6時半？じゃあ十分間に合ったんじゃない？｣

『家からここまで2時間弱かかるもので…』

姫｢2時間弱！？｣





すでに仕事の準備を始めていた姫野さんと部長が、目を見開いた。
ちょっと遠いとは思ってたけど、そんなにひどい？





藤｢引越しとか…しないの？｣

『えぇ、まぁ早起きは得意な方なので。』

涼｢何が得意だ、堂々と遅刻しといて。｣

『あ…』

藤｢まぁ会社にも、相談に乗ってくれる窓口があるから。暇なときに行ってみるといいよ。｣

『はい、ありがとうございます。』





引越し…考えてみてもいいな。
急に呼び出しかかった時とか困るし。





『そういえば、連絡先交換まだでしたよね？』

涼｢昨日配った資料に書いてたはずだ。
俺もお前の面接の時の資料見ればわかる。｣

『えぇ！？じゃあ今朝も連絡できたじゃないですか！』

涼｢知るか！｣





そんな…それ知ってたら朝怒鳴られなくて済んだかもなのに…
忘れないうちに登録しとこっと。

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