特殊刑事課所属、唯乃勇者。2

はなしをしよう▼ ページ15

「一度でいいから、アナタを隣に乗せてヘリを操縦してみたかったんです。……いつもはらだおに取られますしね」

わざとらしく大袈裟な言い方をするウィル。見慣れた救急隊員の格好に密閉式ヘッドホンがプラスされただけ。それなのに、その姿はもう初めて見るウィルになってしまう。

「ウィルって格好いいよね」

「どうしたんです、藪から棒に」

「ううん。なんとなく……いいなぁウィルと一緒の職場」

「毎日見てたら飽きますよ、こんな男」

自分を卑下するウィルの顔をじーっと見つめる。下げるような容姿でも性格でもないのに。彼はいつも謙遜が過ぎる。

「私は付き合うならウィルみたいな人がいいけどな」

「その発言はいけませんね。本気にしてしまいますよ」

「……」

「さ、おウチにつきましたよ。ココからは自分で帰れますね」

ぴょんとヘリから飛び降りると、警察署かららだおが走って飛び出してきた。べちょべちょの顔面を隠すこと無く抱きついて来るらだおに、家出してごめんなさい。と伝えると声にならない声で無事に帰ってきてくれてありがとう的なことを言っている。

「それでは、私は病院に戻ります。またイヤなことがあったらいつでもいらしてくださいね」

爽やかな風とともに去っていったウィル。本当にウィルには敵わない。いつの間にか心も晴れていた。

「ただいま、らだお」

「ぉおがぇりぃ！！家出じだらダメぇ！！！」

「はーい。ごめんなさい」


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ウィルたのしい。
お陰様で出すタイミングわからなくなってたぺいんさんとももみ先生出せた。リクエストありがとうございます！

※おしらせ『ストグラについて語りたい』→←きみとふたりっきりで▼

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