忘れられない過去の話

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僕の話を聞いたスクールカウンセラーさんは目を丸くして驚いていた

そして、同時によく頑張ったねって言ってくれた

その時に僕はなんで当時の僕が記憶を消していたのかを思い出した


嗚呼、そうだ、あの時の僕は信じたくなかったんだ、

お兄ちゃんとまで呼ぶ懐いた存在の人がそんなことをしたなんて

僕の大事なものを奪ったなんて

僕が、汚れたなんて、信じたくなかったんだって

だから、だから、僕は記憶をなくしていたんだって


それをスクールカウンセラーさんに伝えると、

カウンセラーさんは、そっか、と言ってくれた

そして、その後、こう言った

「流花さん、これはお父さん達に話さなきゃいけない。今もその従兄弟さんと住んでるんでしょ？」

それを言われた僕は咄嗟に首を横に振った


僕が快斗くんによって汚されたなんてお父さんが知ったらどうなるだろう

一度だけ、快斗くんを本気で怒っていたお父さんを見たことがある

ビンタしてた、殴ってた、蹴ってた、本当に怖かった

実の子供が快斗くんに汚されたなんて知ったら？？？

それこそ快斗くんはもう、死んでしまう、

だめだ、絶対にそれだけは、だめだ


それでもカウンセラーさんを続けた

何回もの説得の上、僕が折れた

その日の夕方、おばあちゃんだけが学校に話を聞きに行った


帰ってきたおばあちゃんの対応に僕はびっくりした


「流花。快斗くんにされたって本当？それは嘘とかじゃなくて？本当に？嘘ついてるんならちゃんと言いなさい。思い違いだったりしない？」


それはだんだん荒くなって、最後は大声に変わっていた


嗚呼、こいつは僕のことを信じてない

僕は、快斗くんのせいで、快斗くんのせいで処女を散らされたのに

綺麗な体を殺されたのに


僕は叫んだ


「嘘ついて何になるの！！！！」


静かになったおばあちゃん

僕は静かに部屋に帰った


次の日の朝、学校に送ってもらう途中

おばあちゃんが口を開いた。


「流花。昨日の話なんだけど。私も考えるから早く忘れなさい。考えるからいけないんでしょ？どうせ流花が悪いんだから。」


その時、僕はもう死んでやろうかと思った

快斗くんのせいにして、こう言う対応しかしないおばあちゃんからのせいにして

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