【d!】思い出ごと飼いましょう

▽ ページ26

sn視点


泣き疲れたのか少し前から小さな寝息を立て始めたAちゃんをまだ俺は抱きしめてる

まだおはなし聞けてないんだけど...

でも、まぁ、いつもこんな感じだし、大丈夫かな、

俺はちょっとココアでも、淹れ直してこようかな、

もうココア冷めとるし...

じゃあ、とりあえずキッチンに___


『しんぺ、せんせ、』

sn「あれ、起きちゃった？」

『どこ、いくの、』

sn「ココア淹れ直しに行くんやで、冷たいの嫌やろ？」

『つめたくていいの、しんぺいせんせ、どこもいかないで、』


弱い力で腕を掴まれて笑みが溢れる、

うまくいってるうまくいってる、


sn「安心しぃや、俺はどっこにも行かへんから、Aちゃんの唯一の味方やからね」

『しんぺいせんせい、すきです、』

sn「ほんまに〜？嬉しいわぁ」


まぁ、好きなことなんて知っとったんやけど、

だって、そうなるように俺がしたんやし


『だから、すてないで、』

sn「すてへんよ〜...俺はAの全部が好きやから」


構って欲しくて腕を切るところも、

すぐ泣いちゃうところも、

メンタル弱々なところも、

俺の友達と付き合ってフラれたところも、

全部、好き、

...俺が仕組んだことがようやっとうまくいったんや、

あんとき、友達に好きでもない女の子と付き合ってフラせたのは俺、

卑怯？

そう思うならそう思えばいい、

俺は、Aちゃんが居ればそれでいい、

こうなることを見据えてカウンセラーに俺はなったんだし、


『しんぺいせんせい、ありがとう、』

sn「もぉ〜、かわええなぁ、」


虚ろな目をしたAちゃんは、

きっともう、俺が仕組んだことなんて気づかないほどに、

俺に堕ちてきている



ー作者話ー

これは...メンヘラになってるのか...？

ちょっとした拘りなんですけどAさんの言葉を全部ひらがなにしてるんですよ、
病んじゃって、しんぺい神さんしか見えてないから、ゆるゆるになっちゃってる的な感じです

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