【d!】思い出ごと飼いましょう

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マスターの命令は絶対。

マスターは大きな怪我を負っている。

置いていくわけにはいかない。

でも、マスターの命令は絶対。

ぐるぐると色々なものが頭の中で回る


『いやです。マスター。その命令は承りません。』

ci「逃げろっていうてんやんっ...！」

『っ、』


マスターからの強い言葉にパーツが傷つくのがわかる。

今までこんな言葉遣いされなかったんですけど

今日のマスターはなんだかイライラしているみたいです。

どうしてでしょうか。


ci「ばかっ...！このまんまっ、おれっ、つれてっ...ひゅっ...そとでたらっ...おまえ、もっ...」

『かはっ...』


パーツが傷つく、ボロボロになる、

イライラしすぎですよマスター。


『私はマスターが無事であればなんでもいいんです。』


パーツの不調かはたまたチップに傷がついたか若干歪む視界で外を走る

走っている間マスターからは今まで聞いたことのない口調で怒られる。

捨てろとか、投げろとか、置いていけとか、そんなことを言われる。

耳が聞こえづらい。

マスターがまだ何か言っている。でも、わからない。


『な...て、ぃっ...て、る、で...すか、？』


言葉が思う様に出ない。詰まる。

医務室はもうすぐなはずなのにすごく遠く感じる。

マスターが辛いはずなのに私にしがみついて泣いている

どうして泣くんですか、マスター。

あなたは辛いのから解放されるんですよ。

もう、痛い痛いって泣かなくて済むんです。

マスター。

私の大事な大事なマスター。

あなたが無事で入れるなら私の体なんて壊してやりましょう。

あなたの幸せが私の幸せですから。

ようやっと医務室に入るとしんぺいさんが何かを言いながら近づいてくる。


『まぅ...たぁ...ぉ、』


頑張って声を絞り出せばしんぺいさんはびっくりした様な顔をして

マスターを私から預かりベットに連れて行く、

私は、意識が朦朧とした中、それを見て、その場に倒れこんだ

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