15年 (ページ7)

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偶然ページ7

その後は残りの休憩時間で
なんとかメイクを直して人前に出れる顔を作った。

 教室へ行くとそこにはすでに多くの学生が席についていた。  
黒板には何かが書いてある。    

"今日はグループワークをします。
4人1組でグループを作って席についていて下さい”

     初回の授業でそんなことをするとは思っていなかった。

 既に出来始めているグループばかりで、
どうしようと右へ行ったり左へ行ったりしていると、

   「ここ！ここ空いとんで！」   

という声が教室中に響いた。

  正門 
「こじけん声の大きさの調節しーや？笑
みんなこっち見とるやろ！」 

  叫んだ男の子の隣の優しそうな顔した男の子が
パシっと頭を叩く。

 なんだかコントみたいで入りづらい……

 しかも3人全員男子だし。  
このままだったら女子は私だけ……。

   女子校だった私からしたら少し戸惑う状況であった。    

するともう一人の細身で身長の高い男の子が
少し呆れた顔で話し出す。

    晶哉 
「今日限りのグループだからええやろ？
早くあんたが入らんかったら俺らも授業出来んくなるし」

    淡々と話す彼。

 彼のことを一言で言えば、「嫌い」だ。    

でも他のグループは全部埋まってしまっているし、
ここのグループに入らないといけないと
自分でもわかっている。     

　ダンっ！と音を立てて机に鞄を置く。

   『すいません、ここの席空けてくれませんかね？』 

小島
「え、でも俺ここに座って……」 

 『え？』

小島
「すぐどけますね？」  

 嫌いな彼の隣の席しか空いていなかったので
一番声の大きかった彼を脅す。 

すんなりと席を譲ってくれたので
少し暖かい椅子にドカッと座る。    

ああむかつく。

 早くこの授業終わんないかな。