15年 (ページ38)

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マフラーページ38

晶哉
「いきなりなんやねん！しかも今お前が入った店って……」   

『はい！プレゼントフォーユー！！』  

晶哉 「は、」     

晶哉の首元にさっき買ったソレを掛ける
 晶哉は何が起きたのか混乱していて口を微かに開けたまま何も動かない。

     『晶哉にはたくさんお世話になってるから！ほら、予算が2万円で誠也くんのマフラーは1万8千円だったでしょ？』    

このマフラーが2千円でちょうどおつりで買えたのだ。    

『だからおっけー！！』    

そう言って右手でグッドポーズをする。
 すると晶哉は折角かけてあげたマフラーを外してもう片方の手で私の親指を反対方向に曲げだした。

    『イデデデデ！痛い！痛い！』  

晶哉 
「お前何がオッケーや！なんやねんこの犬のマフラー。しかも子供服専門店のマフラーちゃうん？」

     私の目に入ったショーウィンドウのマフラーとは、子供用の犬のマフラーだった。 
だって2千円余ったし、犬だから晶哉だと思ったし、ちょうどいいじゃないか。    

晶哉 
「絶対つけへん、こんなクソダサいん」

  『まあまあ、そう言わずに』

晶哉 
「しかも予算のおつりって……本当お前って……っておい！俺のカバンに無理矢理詰め込むなや！聞いとるんか！おい！」

          優子(友達)
 ” A！絵里さん、誠也先輩への誕生日プレゼントこれにしたんだって！ ” ［画像］         

晶哉 
「渡せ」   

『無理無理無理無理無理………』     

12月25日。
誠也くんと花火を見たあの公園での待ち合わせ時間まであと30分。 
なのにタイミングも何もかも最悪だ。
 友達の優子からついさっきLINEが来た。
  優子が帰省の電車に乗る前の誠也くんにばったり会って聞いたという。 
どうやら絵里さんは誠也くんにクリスマスプレゼントとしてマフラーを渡したらしい。

    し！か！も！だ！

優子はうっかり口を滑らせて私が誠也くんへの誕生日プレゼントとしてマフラーを買ったことを言ってしまったらしい。     
確実に受け取ってもらえないプレゼントを今から渡しに行くなんて意味がない。 
そう晶哉に連絡したら通話が来た

 そして彼はずっと、   「渡せ」   としか答えない。 
なんだなんだ、「渡せ」以外の言葉を忘れてしまったのか
    待ち合わせの時間まであと20分

更新頑張りますので🌟評価お願いします！