15年 (ページ34)

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クリスマスプレゼントページ34

小島
「ところでさ！！」

    健がキラキラした目で私を見つめてくる。
ああ……だから口の中見えてるって

   小島
 「誠也さんへのクリスマスプレゼント！！何にしたん！？」

    健の問いかけに組んでいた足を戻して、足元を見つめる
ああ、言いづらい。絶対「ええ！？」って言われる

      『それがまだ決まってなくてさ……』

     「「えええええ！？」」     

私の予想以上に健と良規が椅子をガタガタ！と動かして驚く
 健なんて目が飛び出てしまうんじゃないかというほどだ

 小島
 「何やってんねんA！！」 

 良規 
「だってクリスマスって、」

    「「明後日やん！！」」  

 『…………はい』      

そうなのだ。 季節は秋を越して冬
12月の23日。 
私は12月25日に帰省してその日の夜に誠也くんにプレゼントを渡す予定だった。
 でも、いざ何を渡そうと考えたら何も思いつけなくて……  色々な駅前のお店を見たがピンと来なかったのだ。 
プレゼントってその人を思ったらこれだ！！って自然と見つかるものだと思っていたのに。     

『明日、無理やりにでも買うよ。私センスないからなあ……』 

晶哉 
「確かに」 

 『うるさい！あんたに言われたくないわ！この病弱犬』
 

晶哉 
「いつの話しとんねん」    

「「…………」」     

健と良規がいつものやり取りをしている私達を見てニヤニヤしているような気がした。 
晶哉も勘付いたのか私と同じタイミングで向かいの席の2人を見る。 
すると健と良規は声を揃えて、しかも(気持ちが悪いくらいの)満面の笑みでこう言った。

      「「晶哉がAの買い物、付き合ってあげればええやん！」」

     『はあ！？何言ってんの！？』    

こいつら2人はこの無慈悲佐野晶哉の習性を知っているはずだ。
 「どうでもええ」「面倒くさい」「自分で考えろ」の三拍子の晶哉がそんなことするわけないじゃないか！ 
しかもセンスも全くない奴だ。 
同様にセンスのセの字も無い私と一緒に買い物なんか行ったら……
もう お互いに言い合いして喧嘩する未来は見えている。   
なんとしてもこの事態だけは避けたい。
 だけどただ単に嫌だと言ったら晶哉は確実に不機嫌になる。
 ここは晶哉を気遣うふりをしてさりげなく話の話題を変えるんだ。

   よし、と心の中で気合を入れて再び会話の輪に入る。