15年 (ページ23)

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帰省のお誘いページ23

『どうしたらいいかわからない……』    

私は頭を抱えてしゃがみ込む。

 こういう時に的確なアドバイスを言ってくれるのは晶哉だ。 
頭を抱えた腕の間からちらりと晶哉を覗いてみる。      

あ、目が合った。  
…あ、すごく面倒くさそうな顔になった。       

そう思ったのも束の間、

晶哉は大きなため息をはいて  

晶哉 
「知るかそんなこと。
俺はお前の保護者ちゃうんやから自分で考えろ」

    と言い放って次の授業の教室へと去ってしまった。

      『……なにさ、今まで助けてくれてたって言うのに。ケチ』          

” Aちゃん、お盆実家帰るん？一緒に帰らへん？          "

ッバン！   

晶哉
「うわっ！」

   『晶哉！私決めた！！！』      

定期考査も終わり、大学生活初の夏休みの1週目。 
私はいつも通り汚い自分の部屋で
アイス片手にテレビを観ていた。   

そこに一通の連絡が。
   誠也くんからの帰省のお誘いだった。
    私はもう既に行きなれた晶哉の家のドアを乱暴に開けて
スマホの画面を見せる。 

ソファでくつろいでいた晶哉は
このドアの音にはまだ慣れないらしい。
持っていたサイダーを落としそうになっていた。    