そばにいたくて ページ3
それからは私は毎日誠也くんのそばに居るようになった。
面白い事に誠也くんの家は
私の引っ越した先の家の真向かいだったのだ。
家族同士でも仲良くなり
私は更に誠也くんと一緒に居る機会が増えた。
誠也くんが小学校6年生になるまで私は
ずっと誠也くんの隣にいた。
登下校の時も、休日だって。
多分、3歳のあの頃から私は
誠也くんのことを好きになったんだと思う。
小学校高学年にもなると
ませだした子達は「△△君が好き」や
「△△君がAちゃんのこと好きだって言ってたよ」という
会話で盛り上がるようになった。
そんな中でも私は同級生の男子に対して
ドキドキするとか、緊張するとか
そんな感情を抱くことはなかった。
私の頭の中はずっと誠也くんでいっぱいだった。
小学校6年生の時に隣の席の男の子に
ノート越しに告白された時も
「あともう少しで中学生になれる。
やっと誠也くんと同じ学校へ行ける」と
考えていて気付かなかった。
今思えばあの男の子には相当残酷なことをした。
そして待ちに待った中学校の入学式。
校長先生や生徒会長のお話なんて耳も傾けず
必死に誠也くんばかり探していた。
だけど、誠也くんはいなかった。
私は知らなかったんだ。
誠也くんが、私立の中学校を受験して、
そこに通っていた事を……。
そこからは散々だった。
これは次の高校を一緒になることに
シフトチェンジしようとした。
私立中学校に合格したくらいなんだから
高校は偏差値トップの高校に行くに違いないと踏んで
必死に勉強した。
私の中学1年生の学校生活は勉強ですべてを費やした。
そして中学2年生に進級した頃、誠也くんは高校1年生になった。
誠也くんは、
男子校に入学したんだ。
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作者名:もなか | 作成日時:2024年1月22日 1時