15年 (ページ13)

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あいつの家へページ13

今は土曜日の午後3時。 
本来だったらおやつの時間と称して
コンビニへ行きスイーツを買いに行く時間帯だったのに。

   何故私は近所のスーパーへ行き、
健から来た買い物リストのものを買って、
両手に買い物袋を引っ提げて
あいつの部屋の前にいるのだろう。

   『ゼリーと、野菜ジュースと、
スポーツドリンクと、インスタントのお粥と、
冷えピタ……うん、合ってる。』      

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      『あいつが風邪！？』 

 小島
「そうやねん！昨日Aから飲み物被ったやろ？
あの後晶哉な？一切拭きもせんと帰ってもーてさ〜
で、今日の朝連絡してもガサガサの声で
「んー……」としか言わんときれた」   

『でもなんで私に言うのよ、健が行けばいいじゃん』  

小島
「それがなー？晶哉の家って
自分の部屋とアパート自体の入り口に
鍵が掛かっとるオートロック仕様なんよ。
で、俺そのアパートの入り口の暗証番号知らんねん。」   

『え、じゃあ私も入れないじゃん』

   小島
「それがさー、入れるんよなー
         晶哉の部屋、Aの部屋の2つ上の階やねん   
しかも晶哉、Aのかけた飲み物で風邪ひいて
初めての一人暮らしで
どんどん風邪が悪化してそうな雰囲気やったなー？
Aのかけた飲み物で。
   ……な？A？」

          私も風邪を引いたのだろうか。 
背筋から寒気がぞわぞわと感じた。

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        ” 晶哉、基本部屋の鍵は開けっぱなしだから！大丈夫！ ”      

『とは言ってたけど勝手に入って良いものなのか……』

     今でもあのことは許せないし腹は立つけど、
自分のせいで体調を崩したと聞いてしまっては
無視するわけにはいかない。

   ……飲み物をぶっかけるのは、やりすぎたか。