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全て誤解やった(晶哉side) ページ2

健『とっくにAと別れとるで俺』

『…ぇ』

声にもならんえ？が口から漏れてしまう

健『俺が振った』

『なんでなんすか…小島くんあんなにAのこと』

健『好きやから振った…愛しとるって簡単に口にしたないけどほんまにそれくらい大切やったからAを俺の欲で縛りたくなかった』

小島くんの言うことに理解できんくて

小島くんを見つめとると

健『晶哉、長なるけど俺の話聞いて』

小島くんはAと出会った頃からの話をしてくれた

健『高校の最寄駅でイヤホン落とした子がおって拾ったらそれがAのやった。それがAを初めて見た時…

それからしばらくして図書室で高い位置にある本を取ろうとしとる女の子がおって、それを取ってあげたらまたAやってん

それをきっかけに話すようになって、俺は教師を目指しとったんもあって数学が苦手なAにマンツーマンで勉強を教え始めたんよ、俺が要点ノートにまとめて渡したりして』

そういえばテスト期間になるとAは

休憩中に数学のノートを読んどったな

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『何読んどるん？』

A 「数学のノート！私ホント数学無理だから先輩が要点をノートにまとめてくれてるんだけど、すっごいわかりやすいの！」

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あれは小島くんがまとめたノートやったんや

健『Aと図書室で勉強しとったら昔遊んだ女の子が現れて俺にビンタしたんよ』

『えっ』

健『女の子が去ってからAに保健室に連れてかれて慣れない手つきで手当してくれた…

俺は女の子取っ替え引っ替えしとるよーなやつやからAが思っとるよーないい人ちゃうって言ったら、先輩は心があったかい人ですって笑顔で言ってきてん…

Aが純粋で真っ直ぐすぎて、この子にはきれいなものだけ見せてあげたいって思うようになった。多分この時からAのこと好きやったんやと思う』