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3年越しの真実　(晶哉side) ページ31

大阪で仕事があったついでに家に寄って

メシも食わせてもらって

新幹線の出発まで時間があったから

俺は3年ぶりに

アクロバット教室にいるおじさんに会いに行った

『おじさん久しぶり』

おじさん『え？晶哉くんかい？』

『そやで笑』

おじさんは俺を見たまま黙り込む

『どしたんすか笑黙り込んで』

おじさん『有名なアイドルになったからもう来ないと思ってたよ』

『おじさん、なにゆーてん笑』

おじさんは俺にお茶とどら焼きを出してくれた

『おじさん！このどら焼きうまい！』

おじさん『よかったよ』

そう言って微笑むおじさん

俺がどら焼きに夢中になっとったら

おじさん『Aちゃんとはあの後会えたかい？』

おじさんからAの話が出るなんて思ってへんかったから

驚いてどら焼きを食べる手を止める

『歌番組で一緒になったりするで』

おじさん『昔みたいに話したりするのかい？』

『話すも何もAは俺のグループのメンバーと付き合い始めたで？俺の初恋奪っといて、散々俺の気持ち振り回して期待させて最終的には失恋したわ！…でも悔しいことに嫌いになれへんのよな』

おじさんはそれを聞いた瞬間

俺に質問するのをやめた

『おじさんどしてん？なんなん？さっきから』

おじさん『Aちゃんは不器用すぎるよ』

『え？』

おじさん『晶哉くんはなにもわかってないよ？Aちゃんがどれだけ晶哉くんのこと想ってたか』

おじさん

ほんまになにゆーとるん？

おじさん『Aちゃんはずっと晶哉くんのことが好きだったんだよ』

『それはちゃう。俺は弟みたいな存在やって…』

おじさん『Aちゃんは晶哉くんのことが好きだけど、まだ練習生だった晶哉くんがデビューする希望を失わないように振ったんだよ』