衝撃 ページ28
健くんの後ろをついて行こうとした時
「これ…」
晶哉がつけていた
ファッションリングが床に落ちていた
晶哉とリコちゃんは今出てったばかりだから
まだエレベーター前にいるかも
私はリングを持って店の出口に向かう
健 『A？どしたん！』
健くんが叫んでるのにも気づかずに…
私は衝撃で固まっている
だって
リコちゃんと晶哉がキスしてたから
動けないでいた私は
誰かに強く手首を掴まれて
店の中へ連れて行かれる
顔を上げると紛れもなく健くんだった
予約していた個室に入る私と健くん
静まる空気
健くんのことを恋愛対象で見るって言ったのに
晶哉とリコちゃんがキスしているところを見て
健くんの前で泣くのは失礼すぎるのに
歯を食いしばって涙を必死で堪えてるのに
それでも体は融通が効かなくて
溢れてしまう涙
健 『A』
顔を上げた瞬間
健くんにキスされた
フレンチキスじゃない
息を吸う暇もない程の長いキス
キスが初めてだった私は
健くんについていくのに必死で
健くんの胸を叩くと
ようやくやめてくれた
健くんは目頭を赤くして
怒っていたんだ
健『いきなりキスしてごめん…でも、俺じゃあかん？俺なら晶哉みたいにAを泣かせたりせんし、晶哉よりAのこと1番に考えとる！』
健くんは
私に初めて声を荒げた
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作者名：もなか | 作成日時：2023年11月26日 20時
