U R 2 (ページ19)

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羨ましかった　(リコside) ページ19

この日以降

晶哉『リコちゃん中級クラスになったんやろ？』

『うん！晶哉くんのおかげだよ』

私からは絶対話しかけにいけなかったけど

本当にたまに

月に1回くらい

晶哉くんが話しかけてくれるようになった

でも

Aさんがアクロバット教室に初めて来た日

女A 『うわー、あの人すごく美人やねー』

男A 『Aって言うんやって…かわええなぁ』

本当に綺麗な人…

　

Aさんが来て

1ヶ月しか経ってないのに

晶哉くんとタメ口で話してて名前で呼び合ってて

何よりも

大人しくて優しい晶哉くんが

Aさんといる時は

明るくてよく笑ってAさんによくツッコんで

私の知る晶哉くんとは正反対だった

いや、正反対なんかじゃない

Aさんといる晶哉くんが

素の晶哉くん

なんだ

晶哉『あ、リコちゃん！Aみた？』

『今来たばっかりで自販機で飲み物買ってたよ』

晶哉『おっけ！ありがとな…あ！A』

A 「どしたの晶哉」

晶哉『コンビニ行ったついでにビックリマンチョコ買ってきたで！』

A 「晶哉！一緒に開封しよ！」

晶哉『ははっ笑しゃーないから一緒に休憩室行ったる』

全然ついでじゃないくせに

いつもAさんが来る前にコンビニでビックリマンチョコしか買わないくせに

あんなに想われてるAさんが羨ましい

Aさんになりたい

それから私は

メイクも勉強してファッションも勉強してたら

偶然にも芸能事務所にスカウトされて

モデルにもなった

数年ぶりに再会した晶哉くんは

アイドルとしてデビューしてて

さらにカッコよくなっていて

優しいところも何も変わってなかった

Aさんも相変わらず綺麗

でも

私でもわかる

あの頃とは違う

晶哉くんは

Aさんの前だと

別人のように冷たい人だ