なんでだろう ページ10
誠也「二人三脚の練習どうだったん？」
制服に着替えて教室に戻り席に着くと、誠也がニヤニヤしながら私と晶哉に聞いてくる。
晶哉「予想通りやった」
誠也「やっぱり？」
晶哉「予想以上やった」
「え？」
健「何が！？」
晶哉「なんかな〜、」
何！？余計なこと言わないでよ！？
心の中でそう叫ぶ。
晶哉「凛の体が」
「わーわーあー！！！」
突然大声を上げる私に、驚く周りの人達。
正門「凛どしたん？びっくりしたわ」
「ご、ごめんっ！ちょっと！」
私は晶哉の腕を引っ張って教室を出る。
晶哉「何？」
「その…何て言おうとしたの？俺の体が、なんかあった？」
少し小声で恐る恐る聞いてみる。
晶哉「逆になんでそんなこと聞くん？何かまずいことでもあるん？」
あるんですよそれが！！
絶対に言えないけど！！
まさか気付いてないよね？
私が女だってこと…
なんて返そうか悩んでいると、晶哉が口を開く。
晶哉「凛の体が小さすぎてめちゃくちゃ大変やったって言おうとしてたんやけど笑」
なんだ、そんなことか…
てっきり女っぽいとか女だったとか言われるのかと。
「あ、あのさ！その通り小さいし俺かなり運動音痴だから、二人三脚はお手柔らかにお願いします…」
晶哉「大丈夫やって！一緒に頑張ろな」
そう言って私の頭を撫でるようにくしゃくしゃにして教室に戻って行った。
私はボサボサになった髪の毛を直す。
なんでだろ？
晶哉に頭を撫でられて髪の毛がボサボサになってもそんなに悪い気はしなかった。
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作者名：もなか | 作成日時：2024年2月22日 23時
